きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

職場の困った人をどう受け止めるか?

 

こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
 
今日のテーマはこちら。
「職場の困った人をどう受け止めるか? 」

個人と個人の話ではなく、
その人と会社の方針についてのお話です。



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また、「困った人」とはどういう人かというと、
感情コントロールが極端に苦手で
怒りが爆発してモノを壊すとか、
コミュニケーションがうまくできないとか、
無断欠勤が多いとか、不正とか、
いろいろあります。



私は取材歴が約30年と長く、
3000社以上の取材をさせてもらってきたので、
困った人の話はいろいろ聞いてきました。
なので、話を聞いてもあまり驚かないです。




で、完全な解決法はないんですけど、
いろいろな事例を聞いてきて、
受け止め方として大事だなと
思うものがいくつかあります。



* 本人の思いをとことん聞くこと
 1度で足りないなら、何度も
 
* 本人の問題か、仕事の問題か、分けて考えること
 
* ダメなものはダメとしっかり伝えるものの
  言い方・伝え方に思いやりを込めること
 
* この問題は、当社にとって一つのトレーニングに
   なると捉えること。
 
* 困った人の受け止め方を、ほかの社員がじっと見ている
  のを忘れないこと。誰しも同じ立場になる可能性がある。
 
* 会社としての対応をするときでも、
 「私があなたをサポートする」と、
  思いのある個人の存在が必要であること。
 
*  会社での疎外感が、社会的な事件につながることは
  決して少なくないことを思い出すこと。



心理学者ではないので、あくまでも私的な見解ですし、
それぞれの会社によって見解は異なると思います。
何が正解かは、その会社によるでしょう。

 

~  ~  ~

 

一番最後の、
「会社での疎外感が、社会的な事件につながる」は、
ちょっと前にNHKでそういう番組を観て、
非常に印象に残ったのでした。
 
近年、社会をゆるがすような犯罪をした人たちは
それぞれ、社会から孤立しているんですが、
それ以前に、社員時代に孤立しているんですよね。
 
いきなり社会から孤立はしない。
まず、会社で孤立が始まっていたのです。

 

会社で孤立してしまうのは
本人の態度にもやはり問題があって、
これはおいたちも関係あるようですけれど、
おいたちはもう変えられません。
 
でも、会社で働いていたときに、
誰か一人でも、話を聞いてくれる人がいたら、
犯罪にまでは至らなかったのではないか…。

 

実際、この番組で紹介されていた一人は
放火をしたのですが(幸い、死亡ゼロ)、
以前は、働いていた会社でただ一人だけ
趣味が同じで話のできる人がいました。
 
でもその会社をやめて、
コロナになって会えない期間が続きーー、
その後、放火をしたのです。

 

困った人がいなくなるのは、
会社にとっても周りの人にとっても
安堵することだと思います。

 

でも、困った人のその先は?

 

一つの会社がそこまで責任を負うことは
ないのかもしれません。

 

けれど、万が一、犯罪を犯してしまったら
元の会社は簡単に分かってしまいます。
その会社でどんな扱いを受けていたのかも。

 

本人を守ることは、
会社を守ること、
そして社会を守ることにもなるかもしれません。

 

結局、困った人が去っていくにしても、
できるだけのことはした、
そういう状況がよいのではと思います。

 

ネット上では、
「無敵の人」というスラング用語があります。
社会的に失うものがなくなって
どうなっても構わなくなり、
犯罪を起こすことに躊躇しない人のことを指します。
一瞬、笑えるけど、実に悲しい言葉だと思うのです……。



幸せに働き生きられる社会を願います
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の
瀬戸川礼子でした。

 

 

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