きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

温故知新を心理的に考える

 

こんにちは。
今日のテーマは、
「温故知新を心理的に考える」です。

 

温故知新の意味は、
以前学んだことや、昔の事柄を
調べ直したり、考え直して、
新しい道理や知識を探り当てること。

 

ですが、
今日はこれを「心理的」な観点で
ちょっと料理し直してみようと思います。

 

~  ~  ~
 
前に、受講生としてあるセミナーに
出かけたときのこと、

 

私が講師への質問として、
「組織が変わるとき~~~」と表現したら
講師はこう言いました。
「『組織が変わる』という言い方はしません」。

 

スクリーンショット 2022-08-16 171006.png



講師はイギリスの人なので、
日本人の感覚とはちょっと違うのも分かるし、
組織が変わるのではなく、
そこにいる人たちが変わるんだということも
当然、理解していますが、
 
「『組織が変わる』という言い方はしません」。
 
と言われたとき、

 

私はなんとなく、
「あなたは分かっていない。
 僕はわかっているけどね」
という心の声が伝わってきた気がしました。

 

で、心情的には全然、楽しくなかったですが(笑)
経験的にはとても有意義でした!

 

 

「ああ、こういう気持ちになるんだな」
と分かったからです。
つまり、知っている人が知らない人に
何かを伝えるとき、
丁寧に丁寧に伝えないと、
知らなかった人は、傷つくということです。



これまで長く使われてきた概念や言葉がある場に、
新しいものを提示するとき、
今までのものに馴染んでいる人が持つ感覚への
敬意が必要になるわけです。

 

あなたは分かっていないという隠れた思いは
人に伝わり、人を傷つけ、
結局、新しいものは受け入れられず、弾かれてしまいます。

 

 

たとえ、教える側の人が
「あなたは分かっていない」なんて思っていなくても、
教わる側の人が「そう思ってる」と感じてしまったら
それが事実になってしまいます。

 

要するに、
教える側は、知識よりも、思いやりが試されます。

 

 

~  ~  ~

 

 

私もご依頼を受けたセミナーなどで
会場にいる方々にとって新しい概念を
提示することが結構、多くあります。

 

 

そんなとき、
従来の概念はもう古い!みたいな伝え方じゃなくて
(そんな言い方は、もともとしませんが)
従来の概念を信じてきた方々の「心情」を尊重しつつ、
だけど、現在はこうですよね、とか、
だけど、こういう考え方にしたら有意義だと思いませんか?
という感じで、
今まで以上に気を付けていこうと思いました。

 

 

この場合の「温故知新」とは、
古い概念を冷たくあしらうのではなく、
「その気持ちも分かりますよ」と
温かく受け止めた上で、
新しい概念や知識を丁寧にお伝えする、
ということです。

 

 

思いやりを忘れて、
伝えたいことを伝わらなくさせては
意味がないですものね。
 

~  ~  ~

 

楽しくない体験というのは、
そのときはホント楽しくないんだけど(笑)、
あとあと、結局、お得なんですよね。
楽しいだけでは得られなかった深みを知るから♪

 

そしたらまた~ (^^)/
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。

 

 

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