こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
2019.5.11
この日、いろいろな雑貨が販売される
ある大型イベントに初参加してきました。
友達と終日、話が弾んで楽しかったのですが、
運営面で思うところがありました。
開場の10分前に到着したところ、
イベント会場（大井競馬場）に入るまでに
延々と１時間も並ぶはめになったのです。
会場を取り囲む道路を遠くまでぞろぞろ歩き、
Uピンカーブで入り口まで戻ってくる。
夏日で、日陰もありません。
倒れた人がいなくて良かった。
嫌な予感はあったのです。
このイベントは、今回で15回目。
去年は、２日間で３万人が来場したというのに、
オンラインチケットじゃないんです。
入場料は当日、会場で現金払いです。
「ええ？」 と思いました。
一人一人会計していたらとんでもないことに
なるのは容易に分かるはず。
たぶん、きっと、
何十人も会計担当者を配置しているはず。
いてくれ！と思いましたが、
驚くことに、わずか４人しかいませんでした。
（わたしの目視調べ）
で、すごいな、と思ったのです (≧∀≦)
＊ これまでに15回も開催しながら、
大規模イベントの入場料を
いまだに当日 現金決済していること。
（２日間でさいたまアリーナが満員になるくらい来る）
＊ 現金のやりとりをする人を４人しか置かないということ。
＊ 長時間、入場できず、待たされ、歩かされているのに
お客さんは誰も文句を言わず、黙って従っていたこと。
＊ 当日、twitterで参加者の声を検索してみたところ、
文句を書いている人が驚くほど少なかったこと。
（私は２日目に来る人のためにも、行列のことをつぶやきました）
これは↑ つまり、
ほとんどの人が問題と思っていないってことでしょうか？
私は、いつの時代？ってびっくりしました。
午後から行けば、すんなり入れそうですが、
最初に来てくれて人に対して、あれでいいのかなあ。
これは、わたし的には、
「プラスがマイナスに変わるとき」の体験です。
普段は良しとされている、安全で優しいという日本のプラス面が、
非効率で優しくないマイナスに働いた顕著な例だと感じました。
話は飛びますが、
27年前の1992年、私はニューヨークにいました。
道路の脇で行われていた小さな「のみの市」で、
私はこの虹色のピアスに一目ぼれしました。 
が、現金が足りません。
残念だな、ほしいな。でも、あきらなくちゃ…、
するとなんと！
個人の出展者で作り手のお姉さんが、
カバンから、おもむろにカードリーダーを取り出したんです。
お店で使うものを個人が持っているなんて
アンビリーバボー。
お陰さまで買えました。
約30年前に、あそこまで進んでいたニューヨーク。
強盗にお金を奪われるのではないか、という恐怖が
カード決済の技術を進化させていたのだと思います。
一方、日本は安全で、
現金を持ち歩いても強盗に遭う心配がありません。
いま、中国は電子マネーが当たり前に普及していますが、
偽札を掴まされないために進歩したそうですね。
一方、日本はそれほど偽札が横行していません。
また、楽しみに来たイベント会場になかなか入れず、
炎天下で１時間も待たされたら、
ほかの国ではブーイングになるのでは？
一方、日本人は他国に比べておとなしい。
こうした 「日本の利点（？）」
に守られた大規模イベントの主催者は
投資や時間をかけてオンライン化することから逃れ、
非効率で優しくない方法を取り続けてしまうのでしょう。
年中、イベントを開催している会社だから、
オンラインにすればスタッフも助かると思うんですけれど。
イベント会場で見た空
「プラスがマイナスに変わるとき」」を
今回のイベント参加で体感しました。
これは私にも、誰にでも、起こり得ることであって、
プラスの状況に甘えすぎていないか？
そもそもこれは本当にプラスなのか？
このプラスは時代と合っているのか？
とアンテナを張り、
気を付けていこうと思った出来事でした。
久しぶりに「並ぶ」ということを体験し、
思ったより忍耐力があることを発見した
ジャーナリストの瀬戸川礼子でした。 でももう並ばない！
