きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

道頓堀ホテルの使命感経営@ホワイト経営合宿2016

 

こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。


【道頓堀ホテルの使命感経営】
ホワイト経営合宿@関西、3つ目の訪問先は、
第2回ホワイト企業大賞「国際架け橋賞」の
「道頓堀ホテル」でした。http://dotonbori-h.co.jp/ 
私は3度目の訪問。また新たな学びがありました。

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かつては毎月のように人が辞めていき、価格競争に翻弄される。
そんな環境から抜け出して、
働きがいがあり、毎日ほぼ満室が続く
人気ホテルに変身を遂げた道頓堀ホテル。


安さが喜ばれる日本人ビジネス客から、
思い出づくりを喜んでくれるアジアの外国人観光客へ。



国内旅行会社との契約をすべて打ち切り、
アジアの現地旅行会社との直接やりとりへ。



宿泊料を値引く集客から、
サービスとおもてなしで付加価値を高めた適正価格での集客へ。



いざやろうとすると、どれも相当、勇気がいることですが、
道頓堀ホテルはやり遂げました。


橋本明元さんは約10年前、
「外国人観光客(とりわけアジア人客)に
徹底的におもてなししているビジネスホテルはない」
と、
いわゆる “ブルーオーシャン” を見つけます。


でも、これは単に儲けるための思い付きではありませんでした。


人がどんどん辞めていくのは辛い、働きがいのある会社にしたい、
中国人の父と日本人の母を持ち、いじめられた経験のある自分
だからこそ、日本人と外国人の架け橋になれるのではという思い、
貧しい時代を生き抜いた祖父に対する感謝と誇り
震災後に世界から賞賛された日本人の精神に胸が震えた思い、
日本での素晴らしい思い出づくりを担う使命感など、
強い思いを持って夢を形にしてこられたのです。


そのために、橋本さんは「社風づくり」に力を注ぎます。
どんなことだって、それを動かすのは一人一人の人間だからです。


毎月の勉強会とレポートの赤ペン先生(写真)、
おもてなしのためなら20万円を自由に使っていい権限委譲など、
一つ一つを「継続」していきました。

橋本さんが毎月行っている赤ペン先生。継続は力なり。

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橋本さんとバックヤードに置かれている提案箱など。ちゃんと活用されています。 画像













一昨年からは、社員およびパートの治療費を、
一つの病気につき50万円まで支給という
社員思いの制度も新設されました。


2016年11月22日、
道頓堀ホテルから徒歩10分の心斎橋に、
「The Bridge Hotel」(209室)が新規オープンします。 http://dotonbori-h.co.jp/bridge_hotel/ 
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これに先立ち新入社員を募集したら300人もの応募が来たそうです。
新規採用されたフレッシュな方々と橋本さん

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とにかく人が辞めてしまうホテルが、
やりがいのあるホテルへと変身を遂げ、
こんなに生き生きとした未来が描けているなんて、
なんだかじーんときました。


お兄さんで社長の橋本正権さんと、弟で専務の明元さん。
お二人が互いを尊重した経営をしているところも、
実は珍しいしことで、素晴らしいなと改めて心に残りました。


経営ジャーナリストでホワイト企業大賞委員の瀬戸川礼子でした。

 
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