きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

リストラを改善の王道にするな! 理論研修で腹を立てた話


中小企業診断士の理論研修を受けてきました。

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大いに学べた部分もありましたが、
腑に落ちないこともありました。

それは、
実在する、ある組織を机上でコンサルしたときでした。


年間数百万円の赤字を半年でゼロに持っていくには
どうすればいいか? がテーマでした。

その席で、多くの参加者が「リストラ」を挙げ、
笑いまで起きたのです。
講師もうなづいています。

確かに、一人辞めさせれば一気に300万円以上の削減です。


でもね、この人、生きてるんですよ。
生活があるんです。
私たちと同じ、感情のある人間ですよ。
ほかのスタッフだって、
明日は我が身だって不安に思いながら
働くことになるんです。


人件費は、電気代や水道代とは違います。


リストラは本来、してはいけないんです。
これが原則のはずです。

やるべきことをやってやってやってやって、
それでも、どうしても給料を減らさないといけなかったり、
それでも、どうしても辞めてもらわないといけなくなったとき、

辛くて、
苦しくて、
身を削るような思いでやるものなのでは?


坂本光司先生は、社員を路頭に迷わせるなら

経営者も一緒に路頭に迷え、と言っています。

私はその心意気が重要だと思う。



今日の理論研修は、「理論」なんかじゃない。

そんな理論は間違っている。


たくさんの人が、あたかも改善の王道のように、
さらりとリストラを提案する姿を見て、
私はとても違和感を持ちました。


…もっと言うと、すごく腹が立った。


麻痺している場合じゃないよ、と。

何言ってんのよ、と。


そして、私は絶対に染まらないわよと

意を新たにしました。

 

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。