こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
中小企業診断士になるまでの道のりを綴るシリーズ11回目。
2001年。
2回目の挑戦となった1次試験。
その結果はーーーー、
合格!
あのときのうれしさといったら!
合否はネットでも見ることもできましたが、
東京・銀座の中小企業会館まで
わざわざ張り紙を見に行きました。
わざわざ張り紙を見に行きました。
試験の正解と配点が事前に公表されるようになったのは05年からなので、
このときはまだ、発表日まで合否が分かりませんでした。
「ドクン、ドクン、ドクン、ドクン」
周りの人にも心臓の音が聞こえてしまうんじゃないかと思うほどの緊張感。
寿命を縮めながら、勇気を振り絞って番号を目で追い――、
「あった!」
あのときの気持ち。
「よかった」 「助かった」 「ああ神様」
「やった」 「乗り越えた」 「私でもできた」
「やり遂げた」 「手に入れた」 「うれしい!」
あれを超える達成感って、ほかにあったでしょうか。。。
診断士の合格率は、
1次・2次ともにおおむね 20%以下といったところ。
1次&2次のストレート合格者は4%以下に留まります。
中にはさくっと受けて、さくっと受かってしまう人もいますし、
兎にも角にも、1次は通過点でしかありません。
なのに、1次の段階でなぜこれほどうれしかったかというと、
謙遜ではなく事実として、
本当に低いレベルから勉強を始めたからなんです。
中小企業診断士の試験で、
私ほど訳の分からないところから始めた人は
いないだろうと思っています。
受験校や勉強会などで
100人を越える受験生と会ってきましたが、
この勉強を始める人たちは
一般的に言って、いわゆる頭のいい人たち。
それなりの大学を出ていたり、
それなりの会社でキャリアを積んでいる人。
試験に役立つ専門分野を必ず持っていました。
対して私は、どれにも当てはまらない「変わり種」。
普通の高校を普通に出て、
ヤマハのエレクトーン講師養成スクールに2年通い、
初めての仕事は子どものころからの夢だったエレクトーン講師。
これを4年間。
とても有意義だったけれども、診断士の勉強とは無縁の世界です。
業界誌の編集・記者になってからも、
経営の知識がろくにないまま過ごしてきたわけです。
2008年春に、大学院卒になったけれど、
それまでは高卒でやってきました(それが気に入っていた)。
長い間、机上の勉強から離れていたこともあって勉強には苦戦しました。
だから、合格には人一倍の喜びがありました。
2カ月後には2次試験が迫っていますから
浮かれていられませんが、
この日ばかりは一日、歓喜にひたっていました。
こちらも診断士受験にまつわる話です<前編>