こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
中小企業診断士になるまでの道のりをつづるシリーズ12回目。
2001年。2回目の挑戦で1次試験に合格!
2次試験へと進みました。
2次試験はマークシートではなく筆記です。
計4社の経営診断を紙の上で、
1社当たり80分で行ないます。
1社当たり80分で行ないます。
どのような問題が出るのかというと、たとえばこんな感じです。
A社は○○業で、こんな文化があり、こんな商品をつくっている。
社屋はこうで、社員構成はこうで、組織図はこんな感じで、得意先はこう、
ライバル社はこう、財務状況はこうである。近年、売上高が低迷しており、
打開策を見つけるべく診断士に相談した―――
といった具合に、3~4ページにわたって与件が書かれています。
これらを踏まえて、問題がいくつか出題されていきます。
「組織上の問題点とその理由を200字以内で書け」
「どのようなブランド戦略を構築すべきか」などなど。
このとき、自分流につらつら記述する答案は低い評価になります。
1次で学んだ理論を活かし、
一貫性と説得力のある解答が求められるのです。
煎餅の製造小売業が取り上げられた年には、
「割れた煎餅を袋詰めにして安く販売するアイデアを採用すべきか否か。
理由も書け」なんていう問題も出ました。
この問いは勉強会でも意見が割れ、議論が盛り上がりました。
経営診断(コンサルタント)は、答えが一つではないし、
「答えがあるようでない」、「ないようである」、
そんな性質を持っているので、
2次試験には、
ドンピシャの解答を導き出す難しさと面白さがありました。
ちなみに、「割れた煎餅」を売るか否か。
あなただったらどちらを選びますか?
勉強会の話し合いを総括すると、
賛成派は、
安く売れば、従来以上に地元住民に親しまれ、味の良さも伝えられる。
これが贈答用の購入にも結びつく、といった考え。
反対派は、
せっかく高級ブランドを構築しようとしているのに、
割れた商品を安く売ってはブランド構築に結びつかない、という考え。
この年はまだ正解が発表されていませんでしたが、
答案全体の方向と整合性が取れていれば、
どちらでも○だったのではないでしょうか。
私はブランド構築を重視した反対派でしたが、
賛成派の考えも一理あると思います。
賛成派の考えも一理あると思います。
話が飛んでしまいましたが、
そうそう、初めての2次試験の合否はいかに?
1次合格から2カ月間、何問も問題を解き、努力してきました。
診断士の資格を手にして微笑む未来図が脳裏にありました。
けれども、まだまだ力がついていませんでした。
2次試験、敗退。
未来図は靄の中に。。。がっくりきました…。
このあと浪人があと5年も続くとは……。