きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

松坂健さんの三回忌お別れの会にて

こんにちは。
講師で経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。

昨日は、お別れの会に参加しました。

元『月刊ホテル旅館』編集長、
ミステリー評論家、
ミステリー劇専門「劇団フーダニット」設立、
4校の大学教授など、多面的に活躍された
松坂健さん(73)3回忌のお別れの会です。

会場は帝国ホテルでした。

 

遊び心のある松坂さん。ドラえもんがお好きで、
ご自宅にはこの等身大のぬいぐるみがあるそうです。

 

挨拶される奥様の晴恵さん。劇団の主催者でもいらっしゃいます。
松坂さん作の、ウィットに富んだ小作品を4つ、
劇団員の方々と朗読してくださいました。

 

 

松坂さんとは、私が『週刊ホテルレストラン』の
在籍中に出会ったので、
はたから見ればライバル誌同士です。

でも、バチバチ感は微塵もなくて、
最初から宿泊業を応援する仲間同士
という関係で接してくれました。

また、お互いがそれぞれ出版社から独立した以降も、
たまに記者会見やマスコミ懇親会などで会うと、
前と変わらぬ空気感で話が弾みました。

さらには、拙著を新刊紹介欄で取り上げてくれ、
さすがのプロ視点で掘り下げられた文体からはエールも伝わり、
いたく感激したこともあります。

しかも、人にやってあげたことはすぐ忘れ、
全く恩に着せないのです。

そういう方なので、
私が取材させてもらった女将さんの中にも、
松坂さんを「健さん」とか「先生」と
慕われる方がとても多かったです。

 

自分だったらどんなものが置かれると思いますか?

 

お別れの会には、老若男女、
色々なジャンルの方々が集われ、
思い出を語られました。

立場や知性をひけらかさず、
それぞれの人に優しくフラットに接した松坂さんでした。

 

それと、これはまったくの余談なんですが、
松坂さんが親しくされていたミステリー評論家の
故 瀬戸川猛資さんのお名前が、思い出を語る場面で
何度も登場しました。

「瀬戸川」という名前は滅多にないので、
瀬戸川と聞くと私は自分のことだと思ってしまいます。
「瀬戸川さんが~~~」と誰かが言うたびに
私は「はっ」とか「びくっ」とか、ひそかに反応し、
その時だけは疲れました(笑)。

 

 

松坂さんの活動表と連載リスト。
1970年から2021年までびっしりと。
活動そのものもすごいし、ちゃんも記録されているのもさすがです。

 

〜  〜  〜

実は私、『週刊ホテルレストラン』編集記者として
たくさんのシティホテルを取材していた時代、
自分がいなくなったら帝国ホテルでさよならの会を開きたい
って結構 真剣に思ったのを思い出しました。

帝国ホテルならサービスに安心感があるし、
高級ホテルだから参加者も楽しみがあるだろうし、
都心にあってアクセスもよく、
日比谷だから立地に品があります。
バリアフリー的にもきっと問題ない。
色々考えて帝国ホテルがいいなと思いました。

で、植物で素敵に装飾した会場に、
喪服や平服でなく、好きな服で集ってもらいたい。
自分からのお礼の言葉は誰かに代読してもらおう。
BGMは会話の邪魔にならない、私の好きな曲を集めよう。

そんなことを考えたりしていました。

20~30代で考えてすっかり忘れていたけれど、
今からこそ、ちゃんと考えるべきことでした(笑)

今回、奇しくも帝国ホテルでのお別れ会に参加させていただき、
昔、思っていたことに加えて新たに思いました。

「どんな言葉で見送ってもらえる人に私はなりたいだろう?」

 

たくさんの方々に慕われた松坂さんの会で、
親切にしてくださったお礼とお別れと……、
そして自分のときはどうしたいかを思う、
さみしいけれど、とても大切な時間になりました。

最後まで粋で親切な方です。

松坂さん、本当にありがとうございました。
感謝を込めて。

 

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