信条を叶えたいなら、心情を大切にしよう

こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。

突然ですが、「信条」（かたく信ずる事項・強い信念）
をお持ちですか。

例えば、このブログのタイトル
「きれいごとでいこう！」は私の信条です。

「照らされて光る　照らされずとも光る　人を照らしてなお光る」
もそう。心に置いています。

そしてまた、
同じ発音だけれど意味が違い、かつ同じくらい大事なものに
「心情」 （心の中の思い・気持ち）があります。

思うに、世の中のほとんどの事柄は心情が動かしていて、
株の価格も戦争も、結局は人の心が決めているのです。

また、仕事もプロポーズも同じ原理で、
どんなに情熱を持って、幸せな未来を語ったところで
相手が「NO」と言えば、その人と描く未来はないのです。

なので、自分の信条を叶えたいのなら、
相手の心情をくむことが大事になります。

このとき、相手がお得意様や上司だったりすると、
丁寧に接しようとがんばる人は多いのですが
相手が部下や下請けなど弱い立場の人になると、
対応が乱暴になることがあり、
たまにそんな場面を見てしまうことがあります。

「心情をくむ」とは、相手の立場に関係ないものですし、
人を甘やかせることでもありません。
相手が「自分は尊重されている」と感じられるようにすることです。
それでお互いが理解し合えたら幸せに事が進みます。

中には、誠心誠意話しても聞く耳を持たない人がいます。
そのときは、タイミングが違うとき。
黙って見守るしかありません。
それも、心情をくむということです。

経営に関する記事の執筆・講演・研修、コンサルなどをする私は、
ビジネスの世界で「心が一番大事」と語っているわけですが、
「なにを甘いことを言っているんだ」と、
思う人がたくさんいることを知っています。

けれども、それでもなお「だけどやっぱり心ですよ」と
「きれいごと」を言い続けているのです。
これが私の信条だからです。

ただ、聞き手の「心情」も大切だから、
いろいろな企業の実例を紹介しながら、
自分の個人的な独りよがりではないこと、
心情を大切にすると、信条が叶えられることなどを
分かりやすくお伝えしているつもりです。
現実の優良企業が心を大事にしていると分かってもらえれば、
「そういうものか」と思ってもらいやすいからです。

「優良企業だから心を大事にできるんだろう」と
逆の順番を考える人もいますが、そうではありません。
なぜなら、ほとんどの優良企業はどん底の経験者だからです。
心を大事にしてきたから、優良企業になった。
この順番が正しいのです。

嫌われながら成果を出してきた人は、
そうしないと成功しないと信じ込み、
相手にも同じ辛さを求めるのがいけません。

それは、「うさぎ飛び」をいまだにやっているようなものです。
あの苦しいトレーニングは結局、体にとても悪いことが分かって、
いまでは誰もやらなくなりました。

むかしの辛いやり方がベストとは限らないのです。
守るべき規律やマナーは守ることが大事ですが、
笑顔で励まし合う雰囲気のほうが良い成果を生みますし、
敵をつくらず、年を経るほど、多くの人に愛される会社や人が、
本当の成功者だと思います。

信条を叶えたいなら、心情を大切にする。

そのコツをいろいろな事例とそれを支える哲学とともに
お伝えしていきたいと思います。