きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

東日本大震災から5年


東日本大震災から5年を迎えました。

あの日、私は東京・新橋で講演がありました。
坂本光司先生と、中村ブレイスの中村俊郎社長と
コラボ講演会があったのです。

途中でビルが大きく揺れましたが、
管理会社に確認を取り、支障はないということで、
中断しつつ、最後まで行ないました。

地方から参加された方は電車が止まって帰れなくなったので、
講演会場に泊まられたと、後で聞きました。

結果論としては、途中で帰っていただかなくて良かったのですが、
いま同じ目に遭ったら、会場は開放したとしても、
講演は中止するかもしれません。

この日、司会も務めた私は、会費の高いこの講演会に
わざわざ旅費をかけて来てくれた方を思い、
最後にこんな言葉を投げかけました。

「今日は地震がありましたが、みなさん幸運でしたね。
 なぜならこれで今日の講演は忘れないものになるからです」と。

会場からは笑いも起き、場の雰囲気が少し明るくなりましたが、
私はその後、言わなければ良かったと深く後悔しました。

被災地があんな無残な状況になっているのに、
「よかったですね」などと良く言えたものだと、自分自身を非難しました。

講演会場のテレビで津波の様子が写っていたのに、
見たこともない光景を茫然と眺め、
あの中に人間がいるという思いに至らなかったのです。

参加された方は、もう覚えていらっしゃらないかもしれませんが、
私はあのとき自分が言ったことを忘れません。

私(1人称)、あなた(二人称)、そして私たち(三人称)。
3つの視点を持たなければいけないという、戒めのためにも。


今日は、あの日、講演会に来てくれた、
地震を一緒に体験した友だちとメールし、
つつがなく暮らせていることへの感謝と、
忘れてはいけない気持ちを伝え合いました。
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合掌

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。 

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