こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
天外伺朗さんが代表の
フロー・インスティテュート主催のセミナーに行ってきました。
ゲストお２人の話の後、
天外さんとネッツトヨタ南国の横田さんが加わって
４人のトークも楽しめる貴重なひとときでした。
ゲスト一人目は、面白法人カヤックのCEO柳澤大輔さん。
「面白さ」を価値観基準としてネットビジネスをされています。
じゃんけんで給与を決めたり、
貧乏ゆすりをカウントする機器を作ってみたり、
本当に面白い会社なんですけど、
「360度評価」を報酬査定のためではなく、
社員の人間的成長のために取り入れていたり、
理念浸透のための合宿を年2回していたり。
面白いことのために、まじめなこともまじめにやる会社。
改めて取材させていただきたい会社がまた増えました！
ゲスト二人目は、外食産業に特化したコンサル企業
「ブグラーマネージメント」の永田雅乙さん。
かつての映画会社「大映」の社長のひ孫として生まれた永田さんは、
超がつくお坊ちゃまなのに14歳で厨房で働き始め、
現在は「自称：任侠系コンサル」として名を馳せています。
あ、もちろん堅気の方ですが(笑)、
そっち系の言葉使いや表情もマスターされています(笑)
爆笑に次ぐ爆笑で、メモを取る暇もなく終始面白く、
あんまり笑ったので半分は忘れてしまいました(笑)
が、
9年前に中国・北京に進出し、4人の現地中国人を雇って
レストラン事業を始めたときの話は忘れられません。
ここから先は、
中国ビジネスに対する概念が変わる話です！
当初、現地中国人のスタッフ４人は、
言うことを聞いてくれないし、働いてくれませんでした。
でも、永田さんは愛想を尽かさず、
ホテルを引き上げて同じアパートに住み、
毎日毎食、まかないを作ってあげて家族同然に暮らすのです。
４人の実家へあいさつにも行きます。
これが遠い！
北京から高速バスで８時間。
そこからさらにボロボロの車で2時間。
着いたところはお風呂もない超貧困エリアです。
でも一人では帰れないので一緒に滞在するわけです。
しかも、この一度きりではなく、
旧正月には毎年、それぞれの実家へ一緒に帰ったそうです。
彼らの家が少しでも潤うように、
庭で野菜を育ててもらい、店で買ってあげる。
そんなこともされました。
こうして、大切な家族として団結し、店を繁盛させていきます。
永田さんは、
中国ビジネスは全然難しくない、とおっしゃいました。
確かに、どの国でも、
人がうれしいことって同じだし、
心は通い合うってことを再認識しました。
ただ、永田さんほど根性あるか？っていう話なのかもしれません。
そんな永田さんと４人は信頼関係で結ばれていきます。
ところが…、
数年前の、あの大地震で、
大切な４人が亡くなってしまうのです…。
店の中でーー。
永田さんは店にはおらず助かりましたが、
どれほどの喪失感だったでしょうか。。。
彼らの遺体をそれぞれの実家へ連れ帰ったとき、
石を投げる村人もいました。
でも彼らの家族は、
この人のお陰で息子は楽しい仕事ができた、
私たちも楽しく暮らせたと、かばってくれたそうです。
永田さんは、これをさらっと話されましたが、
胸にドスンときました。
あと…、もう一つ、うーんとうなってしまった日本での話。
「年越し村」ってありましたよね。
職を失い、家も失った人たちが年を越すための臨時的な場所…。
永田さんは、外食産業には求人がたくさんあるよと、
８００人の応募をチラシで全員に配ったそうです。
年越し村にいたのは、５００人超なので、
うまくいけば、これで全員、職が得られることになります。
それで、何人応募に来たかというと、
…８人。
「そんなに外食産業がいやか！」と
永田さんは笑いに変えていましたがーー、
職を選ぶ権利は誰にだってありますがー－、
だとしても、考えさせられる話だなあと思いました。
私は万が一、いまの仕事がなくなったら、
いつでもウエートレスやるけど。 楽しいし。
行列をつくっちゃったりして♡
永田さんのモットーは「ひとりでも多くの方を『笑顔』に」。
春には世間がびっくりする発表があるそうです。
楽しみです。
