きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

一番 嫌いな質問「〇〇〇ですか?」

 

こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。

 

今日はですね。デビルレイコ😈がお届けします。

テーマは、「一番 嫌いな質問」です。


私は取材歴30年の経営ジャーナリストとして
人の話を聞く立場にいます。

一般企業の中でも優良企業を取材対象をさせていただき、
旅館の女将さん取材も長いです。

だから、質問に答えてもらう有り難さは
人一倍わかっているつもりなんですが、

そんな私でも、普段の日常で、たまーに、
「その質問はやめてよ」と思うことがあるんです。

 

その質問は、
「一番 いい会社はどこですか」
「一番 いい旅館はどこですか」です。

 

先に誤解のないように書いておくと、私は、
いい会社や旅館のことを聞かれること自体は嫌じゃありません。
むしろ、広めたくてこの仕事をしているので歓迎なんです。
一生懸命お答えすることはしょっちゅうあります。
基本的には「喜んで!」なんです。


でも、「一番いい会社は?」「一番いい旅館は?」
こういう聞き方には抵抗があって、
同じ「聞く」でも世界観がまったく違うんです。


で、「なぜ私はこの手の質問を嫌がるんだろう」
と改めて考えてみることにしました。


嫌なことほど冷静に分析する。
そうすると、自分や周囲を知るチャンスになるんです。

結果、5つ理由がありました。

 

理由その1
ランク付けするのが嫌。
私が取材させてもらう会社も人も
お世話になったいい会社・いい人なんです。
安易にランキングはしたくないです。


理由その2
この手の質問は、たいてい初対面の人がします。
私という人間には関心を示さず、
私の頭の中の知識に関心を示しているわけです。
また、なんとなく会話を埋めるために、
あるいは自分が何か得をするために、
専門家への敬意もなく、知識を得ようとします。
何か言えば、もっともっと、と言わせようとします。
「旅館を探すときは瀬戸川さんに連絡しよう」など
人をガイドブック代わりに使おうとします。
こうしたことを総合して、苦手です。

 

理由その3
この手の質問は、仕事先ではまず聞かれません。
だいたいプライベートな場でなされます。
つまり、利害のない人だから不躾に聞いちゃえ。
そんな感覚が働いているのです。
利害のある・なしで態度が変わるのも、苦手です。


理由その4
何が一番かは、その人が決めることです。
その人の好みによるし、目的が何かによるし、
どこに価値を置くのかでまったく変わってきます。
音楽家に「一番いい音楽は何ですか」と聞いても
きっと答えは返ってこないように、
会社も旅館も、決まった「一番」はないんです。

 

理由その5
すべてのものは諸行無常で同じではないので、
昔、一度だけ行ったところが今はどうか分かりません。
最新情報をすべて握っていることはできません。

 

~  ~  ~

 

こんな風に思うのは、
私がそれぞれの取材先に敬意を払っているからだし、
また私自身が、商人ではなく職人肌だからだと思います。

本気で聞かれているわけじゃないのに
職人なので、直球で返そうとしてしまい、
途中でそれに気づくというーー。

~  ~  ~

 

一方、喜んでお答えしたくなる質問には、
会社や旅館や私に対する敬意があります。

先日、私が喜んでお答えしたのはこういう質問でした。

「一つ、もしよかったら教えてもらえないかな。
実はすごく疲れちゃって、寝つきも悪くて、
3泊くらい温泉に行ってこようと思ってる。
贅沢はできないし、好みじゃないから
湯治みたいなところがいいな。
遠くてもいいからどこか知ってたりするかな」

知ってますとも。
相手は何度もご飯している友人だから
その人のためならもちろん!と思うわけです。

頼まれてもいないのに、リストをつくって送りました(笑)。

 

~  ~  ~

 

私がインタビューで何か印象的な話を聞く時は、
「一番」という言葉は極力、使いません。
一番という言葉は、人に何かをジャッジさせる言葉だからです。

なので、例えばこんな風に聞きます。

「これまでに『やってきてよかった』と
感じる場面がさまざまあったかと思うのですが、
例えばそれはどんなときでしたか?」

「〇〇〇について、
一つだけ挙げるのは難しいかもしれませんが、
いま頭にパッと浮かぶのはどのようなものでしょうか?」

例えばですが、こういう聞き方なら
物事の優劣をジャッジさせないので
答えてもらいやすいです。

 

~  ~  ~

 

私はやはり、心がざらっとするような質問ではなく、
思いやりのある質問をしたいし、されたい。

普段、思いやりの中にいるので、
そうでない場にたまに行くと、免疫がないから揺さぶられる。
そういう面も改めて気づきました。

誰かに質問するときは、
思いやりがあるか、考えてみるといいですよね!

 

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子の
中に住んでるデビルレイコがお届けしました!👿

 

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