きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

「研修で、隣の人と話し合いをさせられるのが嫌だ」案件

こんにちは。
講演・研修講師で、経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。

 

今日のテーマはこちらです。

「研修で、隣の人と話し合いをさせられるのが嫌だ」 案件

 

自分もそうだ、という方、少なくないと思うんです。


ただ話を聞いていればいい、と思って参加したのに、

「隣の人と意見交換してください」とか

「グループでディスカッションしてください」とか、

そういうことをさせられるのは嫌だ、って。

 

私は講師の立場のほうが多いですが
参加者になることもあるので、
どちらの気持ちも自分なりに分かります。

 

で、ここでは講師の立場で、

「なぜ話し合いをしてもらうのか」を語りたいと思います。

 

まず大きな前提として、
話を聞く(インプット)だけではなく、
アウトプット(意見を出す)もしてもらうわけです。

 

その理由を箇条書きするとーー、

1. 自分がアウトプットすることにより、
 自分の意見を深めたり、表現の工夫ができたり、
 あるいは分かっていないことにも気づける。

2. 他人のアウトプットに触れることにより、
 同じ話を聞いていても「違う観点の意見がある」
 ということを知れて、視野が広がる。
   時には、ほかの人の意見の深さや鋭さや優しさに
 感動することすらあり、自らの人間力を見つめ直す
 機会になり得る。

 

3. 研修はだいたい長いので、集中力をつなげられる。

 

4. 話し合うことは小さな勇気を超えることになり、
 それをきっかけに、共通の趣味
などが見つかって
 親しくなれたり、
情報交換できることもある。
 「声をかけるという勇気はよい結果をもたらす」
 という成功体験をしてほしい。
 

5. 話し合う場を強制的に設けないと、
 隣席の人に、あいさつはおろか、会釈すらしない人がいる。
 (同じ会社内の研修であっても)
 これは社会人としてどうなのか?
 将来、大丈夫か?という親心が芽生える。
 ひとことくらい会話をして帰ってほしいという思いがある。

 

 

1.と2.の自分と他者のアウトプットは、
そもそも研修目的の中に入っていたりします。
「自分たちはこうですよね」という
方向性のすり合わせの時間にも活用できます。

 

3.の集中力をつなげるのも研修を有効に
するための大事な点です。

 

4.小さな勇気が親しくなるきっかけになるのも
結構ポイントで、実際に親しくなれてよかったと
いう声は少なくありません。
仕事も人生も豊かになるのは素敵なことです。

 

で、5.なんですよね。欠かせないのは。
隣の席の人とこれから数時間を共に過ごすのに、
ひとこともあいさつを交わさず、
会釈すらせず、目も合わせない方々がわりといます。

意地悪でそうしているのではなく、
習慣になってしまっているのでしょう。

これ、いい会社では考えられない光景です。
いい会社の取材歴が長い私からすると、
隣の人がいないかのように行動する姿は
ちょっと異様に映ります。

あいさつしないことが
習慣になっていることにも気づかぬまま、
コミュニケーションの活性化を!
とか言っても難しいのでは?

 

それに老婆心ですけれど、
あいさつしないとか、
人から声をかけてもらうまで自分から何もしない
ような人が、そのまま歳を重ねていったら、
定年後、人生の居場所はどうなるでしょう。


そこまで考えることはないんでしょうけど、
必要な人にとって必要なことを気づくきっかけにも
なればいいなと思っています。

 

~  ~  ~

 

私自身は、参加者になったときも、
話し合いが嫌とは感じないタイプですが、
嫌がっている人がいれば当然分かります(笑)。

でも私が参加者になったときの経験だと、
初対面の人との話し合いが苦手そうな人でも、
それを悟られないように参加されていて、
さすがは社会人、えらいなと感じています。

 

~  ~  ~

今週から研修講師の仕事がいろいろ続くので、

一回一回を大切にやっていきます。

 

講師で経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。

あいさつの動画はこちらです。