きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

クレームに反論しよう! ~旅館 八景に学ぶ、本気のコメント~

 

今日、アップのyoutube【幸せに働き生きるヒント】
テーマは、
「クレームに反論しよう!」です。
 
23 クレームに反論.png

 

前に取材にうかがった旅館八景さんが
宿泊客のコメント(帰った後のクチコミ苦情)に対して
反論を書いていることを昨日ブログに書きました。



この問題は、単体の旅館に留まらないもの。
宿泊業界全体や、サービス業界、
またほかの業界にも関係のあるものだと思い、
急遽、八景の女将さんに電話インタビューを依頼しました。

 

本当に素敵な女将さんで快諾してくださり、
「なぜあれを書いたのか」
「怖くなかったか」
「反響はどうか」などなど伺いました。
 
透過.pngぜひご覧いただきたいです。

 

八景の女将・浩子さんが女将になったのは

1980年代後半のことです。

事業家の父が倒産した旅館を買い、

この経営を懇願されたのがきっかけでした。

浩子さんは当初、旅館業が嫌でした。

しかし、10年経ったころ、転機が訪れます。

若いスタッフにこう言われたのです。

「浩子さんの旅館なのに
 なんで私が営業せなあかんの。
 自分が頑張ればええやん」。

ショックでした。

と同時に、「図星だ」と観念したのです。

素直な浩子さんは早速、自ら営業に出向きます。

「どうしたら評価が高くなりますか」。

営業先の旅行会社で質問しては、
宿に帰ってアイデアを実践しました。

浩子さんが描く宿の理想像は

「元気で上質な民宿」です。

父親が事業家だったこともあり、

幼少期から日本と外国の一流ホテルに

滞在する機会がありました。

 

そうした経験から、

「真の一流どころはフレンドリーで気位が高くない」

と、肌感覚で会得していたのです。

 

今回、スタッフに差別発言を何度もし、

理不尽なクレームを寄越した宿泊客に対し、

毅然と反論したルーツはここにあるのです。

 

23 クレームに反論.png

 

~ ~ ~

 

念のため、書いておきますが

すべてのクレームが理不尽なわけはなく、

改善や気づきを与えてくれる

有り難いクレームも当然、存在します。

 

旅館や会社側も、本当に間違っていたり、

ミスをしたのなら、誠意を持って謝るべきです。

 

でも今回、八景さんに対するクレームは理不尽なものでした。

全国のサービス事業者は、理不尽なクレームには反論する、

そんな流れになってよいと思います。

 

お客さまは神さまじゃありません。

同じ人間です。

 

百歩譲って神さまだとしても、

神さまはサービスやおもてなしをする側を

苦しめるなんてしないはずです。

お客さまは神さまだと考えて滅私奉公するのは

神さまに失礼なのです。

 

見てくださいね~(^^)/
23 クレームに反論.png


経営ジャーナリスト・中小企業診断士の
瀬戸川礼子でした。

 

【書籍のご案内】
1冊に55人の女将さんの半生をご紹介。
八景の女将・上塩浩子さんもご登場!
 
表紙おかみさん3冊.png

====