きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

データが教えてくれる、女性の活躍の場を、本気で取り入れたほうがいいという話

 

こんばんは。

今日のテーマは、

「データが教えてくれる、

女性の活躍の場を、

本気で取り入れたほうがいいという話」です。

おとといのブログに書いた

日本の人口と合わせて

お読みいただければ幸いです。

まずは都道府県別の女性(25~44歳)の就業率

をご覧ください。

※クリックすると原典に飛び、大きく見られます↑

ちょっと!

年齢が44歳までってどういうこと?

はじかれた私は大いに反論したいのだが(笑)、

そこは堪えて、

ここから本題です。

最も高いのは、福井県です。


研修や講演でよくうかがう、好きな県です。

確かに福井では「結婚しても働く女性」が普通で、

「辞めるの?」と質問する人はいません。

ちなみに、福井は幸福度ランキングでも1位です。


そんな素敵な福井県なのですが、

女性就業率は断トツ1位だったのに、

女性管理職の割合で見ると

後ろから2番目になってしまうのです。

 福井はご縁の深い県なので、

書くのは胸が痛いのですが、

女性が多数いても、リーダーにはならず、

サブ的な役割に終始する人が多い。

まさに「日本で働く女性の位置づけ」

顕著に表われていると思います。

もっとも、女性管理職の割合で1位の

山口県ですら21.4%しかいません。

昭和のデータじゃないんですよ?


はい、わかっています。

「女性本人が、管理職になりたがらない」

  んですよね?

これを理由にする会社がすごく多いです。

私も全国各地で、女性たちから

「肩書は欲しくない」と聞いたことがあります。

理由はー、

・これ以上、忙しくなったらやってられない

・会社にいいように使われたくない

・上司(男性)みたいになりたくない

・いい上司の在り方が分からない

・女性の前例がなく相談できる人がいない

・生活(家事や子育て)の時間が奪われる

・仕事より生活のほうが大事だ

・男性は私の話を聞いてくれないと思う

・仲間から外れるみたいで疎外感がある

・失敗したら馬鹿にされる

・失敗しても誰も守ってくれない

・何倍もがんばらないと認めてもらえない

・残業は増えるのに給与はたいして増えない

「わかる、わかる」と、

うなずく方も多いのでないでしょうか。

この意見は女性独自のものではなく

男性も同じでしょう。

けれど、言わないで我慢してきた。

ストレスを抱えてやってきた。

ストレスが大きいとベストパフォーマンスは

出せないのは科学的に証明されています。

ということは、

女性が働きやすく、

女性がリーダーとして活躍しやすい環境は、

男性にとっても働きやすく、

リーダーとして活躍しやすい環境なんです。

女性がリーダーになっていかないと、

発言権も与えられないので、

「我慢と根性が美徳の昭和」が続きます。

若い人口が、ごそっと確実に減っていく中で、

女性がのびのびとリーダー職に就ける職場は、

男女ともに魅力ある職場です。

それとは反対に、

女性に敬遠される職場は、

男性にも敬遠されるから、

ますます経営が厳しくなるでしょう。

念のために書いておくと、

もしこれを読まれている方が男性だとして、

あなたを責めているんじゃありません

一方の意見だけが通る社会や会社は

ゆがんでいると言いたいんです。

この考えに反対する人はいないでしょう。

ちょうど今朝、twitterで下記のサイトを知りました。

This is a Man’s World.

ジェンダーギャップを可視化したもので

センスよく、理解しやすく、説得力があります。

2020年2月、男女の不平等がもたらす損失をはかる

「ジェンダーキャップ指数」が発表され、

153カ国中、日本は121位の低さでした。

過去最低かつ先進国で最下位です。

いや~…

こんな逆境の日本で働く女性って

ほんと立派(私も!)。

そしてこういう風潮の中にあっても、

分け隔てなく女性が働きやすい場づくりを

している男性もいて、彼らも立派。

こういう少数派が多数派になってほしい。

それでこのサイトでは、

不名誉な「121位」の背景となる

さまざまな数字を紹介しています。

「経団連役員の女性比率は 79分の1」

「現在の国会議員の女性比率は 14.4%」

などなど

絶句するような数字が並びますが

これが現実です。

私が委員をしているホワイト企業大賞ですら、

女性委員は19分の2です(名簿は3人ですが実質2人)。

よくないなと、ずっと思っているのですが、

正直なところ、探せない現状です。

男性は見つけるまでもなく多数いるのに、

女性はなかなか見つけられない…。

見出す側の努力不足もあると思います。

他に委員をしている中小企業庁の

政策臨時委員や補助金の審査委員でも、

前者は女性が3割未満、

後者は、担当する委員会で女性は私1人です。

人口の半分を占める女性が、

活躍の場を持てていない。

それ以前に、育てられていない。

ということは、

女性の意見が吸い上げられない状況である。

日本はずっと半分の意見だけで、

運営してきた。

もったいなさすぎ。

歩留まり率、悪すぎ。

宝の持ち腐れすぎです。

ただ私が期待しているのは、

これから人口がどんどん減ることで

女性頼みが必須になっていくことです。

私もそうなので分かるのですが、

人は困らないと真剣には動きません。

これから本当に困るので、

女性活躍の重い腰もあがるでしょう。

そこで書き加えておきたいのは―、

女性は不足分を補う戦力ではありません。

会社のために時間を売る存在ではありません。

女性は戦力ではなく、仲間です。

それと同様に、

男性も戦力ではなく、仲間です。

共に幸せになる同士だと考えます。

仲間の幸せを考えれば、周りも幸せに近づきます。

きれいごとに聞こえるでしょうが、本当です。

だから、意識と環境を改善しましょう。

私はこれ、早い者勝ちだと思う。

と言っても多くの人や会社は動かないから、

より一層のこと、

早くやればどんどんほかより抜きん出ます。


具体的には、
女性の意見に何度も何度も耳を傾けたり、

女性活躍で成功している会社を訪問したり、

セミナーを受講したり、

コンサルに相談したり、

そういう本を読んでみたり、

小さなことから試行錯誤して

コツコツコツコツ改善するのです。

数年後、もっと顕著になっていると思います。

女性も男性も幸せな会社が増えますように。

コンサル・セミナーもしております瀬戸川礼子でした。

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「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川礼子
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