きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

鳩山さんの辞任に思う

 

鳩山首相が辞任して、菅首相が誕生しました。

安倍さん、福田さん、麻生さん。

日本はこの4年間で、5人も首相が変わったことになります。

ミスユニバースじゃないんだから、毎年変わり過ぎ。

 

鳩山さんの辞任で、いくつか思うことがありました。

 

チームワークの難しさ:

一人ひとり独立した政治家が集まって、○○内閣が作られますが、

それは「チーム」という状態であって、チームワークではない。

一人一人が力を出し合い、支え合い、協力し合う「チームワーク」を

創造していくのは一筋縄ではいかない。

○○内閣って、優秀企業が必ず行なっているように、

ビジョンの共有とか、進捗状況の確認とか、互いに感謝し合うとか、

そういう場をちゃんと設けていないんじゃないか、と勘ぐっています。

 

 

短期志向:

たとえ数人の小規模企業であっても、会社の体質を変えて、

健全経営へと改善していくのには時間がかかります。

ましてや、日本という「国」をどうにかしようというのだから、

数カ月や半年で結果なんて出るわけがないんですよね。

なのに、「すぐに結果を出してくれ」と考える人が多いんだなと。

神業(かみわざ)という言葉があるけれど、

神様だってそんな短期間に劇的に改善させることはできないですヨ。

長い目で見るスタンスを持たないと、またすぐ首相が変わることに

なるんじゃないでしょうか。

7月に選挙がありますが、「政治のレベルは国民のレベル」

という言葉をもう一度考えて投票したいと思いました。

 

 

リーダーの言葉の重さ:

本人が気をつけようと考える以上に、リーダーの言動は360度から

穴の開くほど見られているんですよね。

一国のリーダーが不安を口に出すと、周りはその何倍も不安になる。

リーダーは、自身の発する言葉の重さを心底、理解して、

自ら注意できることが大切なんだなと改めて感じました。

鳩山さんは分かりやすい言葉を使う人だったけれど、

言うべきではないことも言ってしまったのが残念。

 

 

政治という世界:

鳩山さんの手腕について、「いい人というだけでは政治はできない」

という声が多いようです。そうかもしれません。でもーー、

「政治家はちょっとくらい悪くないとダメ」と、聞こえるのです。

だとするならば、それは変、と私は思います。

 

 

 

日本理化学工業(身障者が7割を占めるチョーク製造)の大山会長が、

昨日の朝日新聞でコメントを述べていらっしゃいました。

(首相の見学を受け、身障者雇用に力を入れるとおっしゃっていたのに)

「日本でいちばん残念がっているのは私かもしれない」と。

そうですよね…。大山さんのお気持ちをお察ししました。

 

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。

 
『顧客満足の失敗学』倒産企業の学ぶ5つの要素 
「顧客満足」の失敗学 社員満足がCSを実現する! - 瀬戸川 礼子