きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

技術より接客 ~美容室のリピート率調査に思う~


東京・表参道に開店した美容室に行ってきました。

ずっと担当してくださっていたMさんがご主人と独立開店されて、

10カ月ぶりにカットしてもらいました。


Mさんが前のお店を辞められてから、

3店の美容室に行きましたが、

どこもしっくりこなくて、

私はすっかり美容室難民に。

開店が待ち遠しいなあと思っていました。


久しぶりのMさんの手さばき(はさみさばき?)

はやっぱり良くて、

思い切りよくジョキジョキと切るけど、繊細。

雰囲気や気遣いも、出すぎず出なさすぎず、好きなのです。


予約が次々と入って、予約をセーブしているそうですが、

私のように「待ってました!」というファンが多い証拠です。
技術もいいし、人柄もいい。そりゃまた行きたくなるわけです!


さて、先日、陶芸家であり、

生き方や考え方を講演されている

北川八郎先生のセミナーに参加した際、

折しも、美容室の興味深い調査結果が紹介されました。


全国の約1000店の美容室を対象に、

技術と接客のどちらが「再来率」に

影響を与えるかを 調査したもので、

黒板に書かれた結果は次の通りでした。


順位  技術 接客 再来率

1    ○     ○  86.0%  

2    ×   ○  65.0%  

3    ○   ×    7.0%  

4    ×   ×    5.5%

技術も接客も良い店は、

さすがに86%もの人が 再び来店してくれます。

先の、Mさんのお店と同じです。


次に目を引くのは2位です。

技術が×でも、接客が○だと、

65%の人が再び来てくれるのです。

美容室で技術がダメって…、

これ相当、困ると思うんですけど、

よい接客は、ダメな技術を打ち消すほどの魅力があるのですね。


3位も面白いです。

技術が○でも、接客が×だと、

たった7%しか戻って来てくれません。

 

しかも、4位の技術も接客も

ダメな店とほとんど変わらない結果です。


美容師さんたちは、

国が認めた正式な技術を得て働いているわけで、

その技術があるからこそ、店が成立し、お金が入ります。

だから技術は絶対、大事です。

美容室を美容室たらしめているものだから。


ところが、お客さんは、

技術だけで満足することはほとんどない。

データを見る限りでは、

どちらかというと、

接客のほうに魅力を感じているようです。


つまり心地良さとか
(それは結局、人柄の良さですけれども)、

あと、親切かどうかとか、優しさとか、思いやりとか、

気働きとか、 そういう面を重視しているのでした。

そうだな、私も同じです。

改めて、私たちは感情の動物なんだなあと思います。


北川先生の言葉です。
「すべての景色(会社、売上、店など)には、人が介在する」
「生きるとは、良き対人関係を築くこと」
「嫌いな人をなくそう。短い人生の中で、共に生きる人として見つめよう」


北川先生の著書。
「繁盛している店の扉は笑っている」

繁栄の法則―戸が笑う
致知出版社
北川 八郎

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