きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

「あなたのような人が日本をだめにするんですよ」と言われた話



こんにちは。
今日3月8日は #国際女性デー でした。
「女性の政治的自由と平等のために戦う日」
と提唱されていますが、
主に女性が挑まなければならないこういう戦いも、
また、ロシアとウクライナのような戦いも、
いずれも必要がなくなる世界、
多様性や自由を受け容れる世界になるよう祈ります。

 

~  ~  ~

 

さて、ここからが今日のタイトルの話です。
ふ~。喋るのも、書くのも疲れるんですが、
昨日、「意識をアップデートしよう 女性の時代?」
という動画をアップしたこともあり、
国際女性デーでもあるので、
がんばって書こうと思います。
動画はこちらから。
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「あなたのような人が 
 日本をだめにするんですよ」
私はこれまで3回、
別々の場所で、
別々の男性から言われたことがあります。
とっても嫌な気分で、本当は忘れたい話です。

3人に共通しているのは、
東京からかなり離れた地方で、
中年以降の男性であること。

 

一つは、ある業界組織から講演依頼を受けたときでした。
「昼食をぜひご一緒したい」というお誘いを受けると、
講演会場の会館で提供している給食でした。
で、私の真正面に座った会長は、
私のプライバシーに立ち入る質問をし、
子どもを産んでいないと知るや、
はっきりと言いました。
「あなたのような人が 
 日本をだめにするんですよ」。
出張なんか来てないで、お母さんになりなさい
と言っているわけですが、
私をここに呼んだのは、あなたでしょ?

もう一つは、
出張で連泊した夜、レストランのないホテルだったので、
外に食べに行ったときです。
居酒屋さんしかなくて、カウンターで食事をしていると、
少し離れた場所に座っていた男性が声をかけてきました。
雑談くらいならいいかな、と応じたのですが、
女性が一人で出張に来ていると知るやいなや、
「あなたのような人が増えるから、 
 日本がだめになるんですよ」と。


別の地方都市で、
タクシーの運転手さんにも言われました。
地方での講演から帰る車中、
「あなたのような女の人は、 
 日本をだめにしていることが分かっていない」。

 

~  ~  ~

 

えーっと、私、

日本をだめにするほどの権力を持ってましたっけ?(笑)

なぜ、他責にするの?

大反撃すればよかったかもしれませんが、
そこまでのエネルギーを使う気にはなりませんでした。
養老毅さんが『バカの壁』という本の中で、
y=ax という式を紹介しています。
yは出力
Xは入力
aは反応
つまり、
どんなに大切な情報(x)が入力されても、
反応(a)がゼロだったら、
出力(y)もゼロなのです。
一人一人の人間には、
それぞれ思想やバックボーンがあり、
その自由をみんな無条件に持っています。
そのことを全く考えず、

「あなたのような人が 
 日本をだめにするんですよ」
と、言えてしまうような無神経な人に
何を伝えても「ゼロ」だと思いました。

 

~  ~  ~

 

でも、どうせゼロだから、と思っていては
何も変わっていきません。
「多様性=ダイバーシティ」という言葉が
ようやく浸透しつつあるいま、
もしまた今後、あのようなことを言われたら、
同じ言葉をそのままお返しするかもしれません。
「あなたのような人が 
 日本をだめにするんですよ」って。
・・・んー、でもな~、
自分が言われて嫌だった言葉を言いたくないから、
今後はもう聞かないでいたい。
争うの、嫌いです。

 

~  ~  ~

 

ただ女性だというだけで、
ああいうことを言われた経験がある人にしか
分からない痛みがあります。
意識をアップデートしてくれ。

それが切なる願いです。
こういうブログは疲れる…。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。



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