きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

東京証券取引所の見学と株取引体験

 

そういえば、行ったことなかったな。

ふと思い立って
東京証券取引所」の見学を予約したのはひと月前。

見学および株取引体験をしてきました。

 

よくニュースでみるガラス張りのドームはマーケットセンター、
上の電光掲示板はチッカーというそうです。

↑ ここは、銘柄が不審な動きをしていないかを監視する場所。
   株の売買は別の場所で行われています。

 

 

下記は、株はいいものだ、という動画を見ている図😆
株に関心を持つのはいいと思うし、その役割も分かります。
でも、投資した会社が倒産したら、
証券価値はゼロになるという最重要デメリットも
同じ動画で伝えたほうが誠実なのでは?

 

東証は中央区の兜(かぶと)町にあります。


エントランスの床に方位が。
この建物は南東向き。風水では「辰巳の方角」といい
良い運気が入ってくるそうです。
東証はゲン担ぎをする風習があるとのこと。

 

人の気配がありません。

 

あの赤いエリアはーー

 

そうです。これが「上場の鐘」。
上場のあかつきには、五穀豊穣に由来して5回、鐘を叩きます🔨

 

~  ~  ~

 

では、ここでちょっとタイムスリップしてみましょう。

 

1946年6月。
GHQに接収されてレストランみたいになっちゃった時代。
米軍の宿泊施設となり、中ではダンスをしていたのだとか。

 

1969年
東証株価指数(TOPIX)の公表開始。
計算事務の統計課職員が活躍。みな女性のようです。



1972年(たぶん夏)。立会場の空調機が壊れてしまい、
あまりの暑さに氷柱を何本も置いてしのんだそうです。



1982年12月28日。集団競争売買(げきたく)の禁止。
満員電車でセリをしているかのよう。
一枚目のマーケットセンターの写真と比べると
隔世の感があります。

 

 

1999年4月30日。株式売買立会場閉鎖。
この日をもって人による立会取引が廃止。
すべてコンピュータ化となりました。

 

現在(2022年9月)はこう。
全く違う場所に見えますが、上の写真と同じ場所です。
当時の名残が、同じ天井にだけ残っています。
ざわざわしていた過去から、シーンとした現在へ。

 

 

では突然ですが、ここで、知ったかぶりクイズ!


◆「東証に上場している会社の時価総額は?」 

 ① 7兆円、② 70兆円、③ 700兆円。

◆「1兆円を使い切るために毎日100万円使ったら、何年かかる?」

 ① 27年、③ 270年、③ 2700年。

◆1兆円を横に積み上げるとどのくらいの高さになる?
 (ヒント:100万円が1cm)

 ①スカイツリー、②富士山、③飛行機の高度

 

正解は全部③なんです。

びっくりじゃないですか?

毎日100万円も使うのに、2700年も持つの?
飛行機まで届いてしまうの?
1兆円……、全く実感がわきませんでした。

が、もし手にしたら、
先生の質、学校の質、経済や地域格差の減少など、
子どもたちと、問題意識を持っている大人たちのために
じゃんじゃん使いたいもんです。

 

~  ~  ~

1時間の見学の後、
株取引体験(仮想)をしました。

1000万円を元手に3社の株を売買し、
25分でいくら儲けるかを競います。

 

隣の人は、すっごい勢いでクリックしていて、
たぶん1位だったと思うんですけど、
私は全然、燃えなくてですね……(笑)。

長年、経営ジャーナリストとして、
働く人が幸せな会社を主に取材してきているので、
こういうときでも、経営の目的は何か?とか
経営者や働いている人の気持ちを想像してしまう。

ゲーム感覚でできる人は楽しかったと思うのですが、
お金だけを追うのは……私は興味が持てなかった。

それでも、短時間で17.9万円も儲けてすごい
と思ったんですけど…、

1位は406万円、稼いでいた!

私は13人中12位。ブービー賞でした(笑)。

 

興味のある方はぜひ。
東京証券取引所と大阪取引所、
要予約でそれぞれ誰でも見学できます。

 

~  ~  ~

東証の目と鼻の先に鎮座する兜神社
商業の守護神・倉稲魂命(うかのみたまのみこと)が御祭神です。

 

日本はいま、140円台のすさまじい円安で、
24年ぶりにドル売り円買いの介入がなされましたが
その一回で収まるとも思えず…。

どうか、一生懸命にいい仕事をしている人たちを、
働きがいあるいい会社を、お守りください。

 

経済ではなく、経営のほうのジャーナリストで
中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。