きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

震災を風化させない「語り部バス」

 

2020年7月3日、

南三陸ホテル観洋が東日本大震災の2011年から

独自に運行を始めた「語り部バス」にのりました。

毎年、必ずこれに乗ってからホテルを後にします。

1人500円で、それ以上の価値があります。

地元の人は、9年前になってもまだこういう状態とは

思いもしなかったと…。復興は道半ばです。

語り部バスは、

1時間かけて町を回ってくれます。

運行は、月1回や週1回ではありません。

毎日です。

震災を風化させてはいけない、

という静かな情熱を感じます。

これまでの乗客数はなんと、延べ38万人。

マイクを握るのは自らも被災者である

ホテルスタッフの方々で、10人体制です。

ほかに、団体や修学旅行の時に

サポートしてくれる町の語り部ガイドさんも

10人いらっしゃるそうです。

327人と犬2匹の命が助かった高野会館。
ホテル観洋グループの結婚式場でした。
青いプレートのところまで津波が来ました。


津波が来る寸前まで「逃げてください!」と連呼。
43人もの方々が犠牲となった防災庁舎です。
上に伸びた鉄塔をほぼ飲み込むほどの津波でした。

当時から南三陸で暮らしていた人は、

全員が被災者です。

たとえ家族や家が無事でも、

何一つ失わずにいられた人はいないといいます。

当日の様子、その後の思い。

言葉にできない思いまでが、

当事者である語り部さんから伝わってくる気がします。

巨大地震は今後もどこで起こるか分からないし、

水害などあらゆる災害が各地で頻発しています。

誰もが被災者になる可能性があります。

ここには、

その心構えや対応や教訓や

支え合いや乗り越える力や、

いろいろな智慧が詰まっています。


9年目になっても、まだまだ工事が。
ここは市街地でしたが、住めない場所になりました。

今回の語り部は、伊藤俊さんが担当してくれました。

震災時は赤ちゃんだった娘さんが
いまではこんなに大きくなって!

 

会社、家族、グループ、個人で、

ぜひ一度、来て、乗っていただきたいなあ。

経営ジャーナリストの瀬戸川礼子でした。

 

ホテル観洋の女将・阿部憲子さんと対談しました!

www.youtube.com

 

「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川礼子
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