2019.3.25 こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
知識を詰め込むこれまでの授業から、
思考力・表現力・判断力を育む授業へ。
2020年から日本の教育がやっと変わっていきますね。
遅い! けれど、よいこととも思います。
昭和生まれの私の時代は
詰め込み式が主流だったけれど、
中学時代の篠崎先生という国語の先生は、
頭で考える授業を何度かしてくれ、
今でもはっきり覚えているものがあります。
一つは、
有名なことわざを挙げて、
本当にそう言えると思うか?
共感したのはどこか?
を考えるというもの。
まずはいくつかを授業で取り上げて、
自分でも考えてくるという宿題が出ました。
ことわざに文句をつけていい
という発想が目から鱗で、
「えーそんなこといいの?」と叫んだ男の子もいました。
でも、考え始めると、どんどん考えが浮かんでくるんです。
翌日の発表もみんなの色々な意見が聞けて面白かった。
「出る杭を打っていたら、ぜんぜん面白くないじゃん」、
「急いては事を仕損じるというけど、
競争のときにそんなことを言ってられないよ」、
「石の上に三年は辛すぎる。楽しみもほしい」とか。
私、自分の発言はすっかり忘れてしまいましたが、
とにかく、ものすごくたくさん考えたんですよね。
考えることそのものを「楽しい」と感じた
ことはよく覚えています。
考える喜びと、
どんなに立派な言葉であっても、
何も考えずに鵜呑みにするのではなく、
一度、自分の頭で考えてみることの大切さ。
それを体験させてくれた授業でした。
~ ~ ~
もう一つあります。
同じく篠崎先生の国語の授業で、
朝日・読売・毎日・産経と
4紙の同じニュースを読み比べるというもの。
新聞ごとに目の付け所が違っていて
私は、「へぇーーー!!!」って驚きました。
頭のいい(はずの)エライ大人が考えることは
意外とばらばらだなと。
そして、
これという正解のない中で、
どれをどのように受け止めるかは
私自身が考えることなんだ
と、漠然と思ったのです。
ご存知、ロダンの「考える人」
「考える」と入力して画像検索すると、
下記のように困った顔ばかり出てきます。
ロダン↑ は暗いし…(笑)、
「考える楽しさ♪」をもっと訴求しましょうよ!
自分が気になった歴史の一コマを選んで、
みんなの前で発表するのも印象的でした。
模造紙とか使って、今でいうプレゼンですね。
社会の授業は唯一、これしか覚えてないです(笑)
私は「百姓一揆」を取り上げ、
なんという不公平な世の中だったんだ!
と、憤慨しながらプレゼンした記憶があります。
社会の授業で、当時の人たちの気持ちを
あれほど考えたことはありませんでした。
大人になって役立つ授業なんてないよ、と
よく聞かれますが、例えば上記のように、
自分の頭で考える授業が増え、
思考力・表現力・判断力を培えたら、
それは一生役立つ財産になると思うんです。
授業だけで養うものではないけれど、土台にはなる。
企業研修や独自セミナーをさせてもらう側になって感じるのは、
詰め込み式よりも、考えてもらう式の講義のほうが難しい。
だからこそ楽しい。やりがいがある。
そして、教える側も育たせてもらえる、ということです。
「私はこう思います。なぜならば~」
自分の頭で考えて、それを言える人でずっとありたいです。
今はジャーナリスト・講師の瀬戸川礼子でした。
※ 略して 「リーセブン」
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