きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

PPM分析を私が使わない理由

 

こんにちは。

今日のテーマは、

「PPM分析を私が使わない理由」です。

先週・今週のYouTube【幸せに働き生きるヒント】では、

 

前編「SECIモデル」の説明
Solo Travel Hacks (13).png

後編「そのために必要な深い共感」
77.png

を紹介しました。

その中でカットにした話が今日のテーマです。

 

~  ~  ~

 

 SECIモデルを提唱する

野中郁次郎先生と竹内弘高先生は、

ビジネスのさまざまな理論・戦略・フレームワークを

問題視していると、後編で紹介しました。

 

例えば、有名なPDCAサイクルは、

形式知であるPlanから始まっていて、

働く人の暗黙知がないがしろになっていると。

多くのビジネス理論・戦略・フレームは、

人間性を軽視している、というわけです。

 

~  ~  ~
 

これには私、共感するとことがあって、

中小企業診断士の勉強をしていたとき、

人間性が感じられないものがたくさんあって、

 

とりわけ「PPM分析」に対しては、

「私は使わないぞ」と思ってきました。

 

 

PPM.png

 

 

使わない理由を、後編の収録で喋ったのですが、

かなり長くなってしまうのと、

PPMを好きで使っている人を批判する気はないので
(実際、知り合いの経営者はこれ使ってます)

まるまるカットしたんです。

 

~  ~  ~

 

PPMは、
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略で、

お金や時間といった会社の資源配分を考えるために、

事業の状態を区分けするものです。

 

PPM.png



横軸の市場占有率は右に行くほど低く
儲かっていない(見込みのない)事業になります。
「問題児」「負け犬」と名前がついています。
 
でもね、負け犬や問題児に区分けされた事業には、
それを担う社員がいて、その社員には心があるんです。

 

これは、アメリカのBCG(ボストンコンサルティンググループ)
による分析手法なんですけど、
彼らが見たときにどう思うか考えないのか?
これを見せられてやる気になると思うのか?
また、花形や金のなる木の事業をする社員に良心があれば、
負け犬と比例して、褒められても嫌だろうに。

 

私はそんなことを思い、
診断士になってもPPM分析は使わない、と決めました。
 
万が一、必要にせまられて使うことがあっても、
負け犬とか、金のなる木とか、
そんな言葉は使わず、状況把握としてだけ使います。
(一度も使ってないけど)

 

さきほどの、野中先生や竹内先生がいう
「人間性を軽視している」という言葉を借りるなら、
まさにこのPPMは、人間性を軽視した図です。
 

~  ~  ~

 

頭のいい人、エライ人の考えた理論やフレームが
必ずしもよいとは限りません。
もちろん理論や分析手法はあると便利ですし、
私もいくつかは使います。

 

でも、動画で話したように、
理論や分析で心の炎は燃えますか? 
そんなことはないでしょう。
 
やはり、分かり合えたとか、
あの人の思いに答えたいとか、
社会の持続可能な発展に役立ちたいとか、
そういう「心」が頑張る力になるんじゃないでしょうか。

 

そしてその「心」の原動力は、
・共に働く人同士の共感
・お客さまへの共感
・お客さまからの共感
・会社への共感
・会社から社員への共感
・社会への共感
といった共感なのだと思います。

 

~  ~  ~

 

共感のない場にいるのは辛いものです。
共感を育むためには対話・対話・対話。
対話を大切にして、
人間味ある生き方をしていこうと思います。

 

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。

 

 

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