こんにちは。
今日のテーマは、
「PPM分析を私が使わない理由」です。
先週・今週のYouTube【幸せに働き生きるヒント】では、
前編「SECIモデル」の説明
を紹介しました。
その中でカットにした話が今日のテーマです。
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SECIモデルを提唱する
野中郁次郎先生と竹内弘高先生は、
ビジネスのさまざまな理論・戦略・フレームワークを
問題視していると、後編で紹介しました。
例えば、有名なPDCAサイクルは、
形式知であるPlanから始まっていて、
働く人の暗黙知がないがしろになっていると。
多くのビジネス理論・戦略・フレームは、
人間性を軽視している、というわけです。
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これには私、共感するとことがあって、
中小企業診断士の勉強をしていたとき、
人間性が感じられないものがたくさんあって、
とりわけ「PPM分析」に対しては、
「私は使わないぞ」と思ってきました。
使わない理由を、後編の収録で喋ったのですが、
かなり長くなってしまうのと、
PPMを好きで使っている人を批判する気はないので
(実際、知り合いの経営者はこれ使ってます)
まるまるカットしたんです。
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PPMは、
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略で、
お金や時間といった会社の資源配分を考えるために、
事業の状態を区分けするものです。
横軸の市場占有率は右に行くほど低く
儲かっていない(見込みのない)事業になります。
「問題児」「負け犬」と名前がついています。
でもね、負け犬や問題児に区分けされた事業には、
それを担う社員がいて、その社員には心があるんです。
これは、アメリカのBCG(ボストンコンサルティンググループ)
による分析手法なんですけど、
彼らが見たときにどう思うか考えないのか?
これを見せられてやる気になると思うのか?
また、花形や金のなる木の事業をする社員に良心があれば、
負け犬と比例して、褒められても嫌だろうに。
私はそんなことを思い、
診断士になってもPPM分析は使わない、と決めました。
万が一、必要にせまられて使うことがあっても、
負け犬とか、金のなる木とか、
そんな言葉は使わず、状況把握としてだけ使います。
(一度も使ってないけど)
さきほどの、野中先生や竹内先生がいう
「人間性を軽視している」という言葉を借りるなら、
まさにこのPPMは、人間性を軽視した図です。
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頭のいい人、エライ人の考えた理論やフレームが
必ずしもよいとは限りません。
もちろん理論や分析手法はあると便利ですし、
私もいくつかは使います。
でも、動画で話したように、
理論や分析で心の炎は燃えますか?
そんなことはないでしょう。
やはり、分かり合えたとか、
あの人の思いに答えたいとか、
社会の持続可能な発展に役立ちたいとか、
そういう「心」が頑張る力になるんじゃないでしょうか。
そしてその「心」の原動力は、
・共に働く人同士の共感
・お客さまへの共感
・お客さまからの共感
・会社への共感
・会社から社員への共感
・社会への共感
といった共感なのだと思います。
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共感のない場にいるのは辛いものです。
共感を育むためには対話・対話・対話。
対話を大切にして、
人間味ある生き方をしていこうと思います。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。
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