きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

クレームを言うべきときがある、という話

 

こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。

昨日、YouTubeで「旅と出会いと人間関係の話」の
ラジオ版をアップしました。こちら。

 

32:48のあたりから、
カナダのプリンスエドワード島で
クレームを言った話をちょっとしたんですけど、
今日のブログはその続きです。

 

クレームを言うべきときがある、という話

毎年誕生日を祝っている友だちと私は
『赤毛のアン』が大好き!

その舞台であるプリンスエドワード島に
何年も前から計画して、2017年、ついに旅したのです。


この島は本当に美しくて、楽しくて、
素晴らしかったんです。また行きたいし、
ほとんどの人は親切ないい方々でした。

なので、
悪いイメージは持ってほしくないんですが、
一回だけひどい差別を受け、
クレームを言って是正してもらったという話です。

プリンスエドワード島では、
シャーロットタウンという街と、
キャベンディッシュという田舎町に泊まりました。
キャベンディッシュは完璧でした!

 

ところが、シャーロットタウンで泊まったホテルで
動画で話した通り、差別を受けました。

大型ホテルで、道を挟んで本館と別館に分かれ、
地下通路で繋がっています。私たちは別館。
ここは全館禁煙になっているのに、
私たちの部屋は喫煙ルームから改装されておらず、
ドアを開けた途端、のけぞるような悪臭が!
前代未聞のひどさでした。

 

すぐにフロントに電話すると、
若いボーイさんが消臭スプレー片手にやってきました。
いやいや、こんなんで解決できるはずがありません。

でも、一応、スプレーをこれでもかというくらい噴射。
部屋に置いてって、とボーイさんに言うと、
それはダメだと言って、持って帰ってしまいました。

言うまでもなく、悪臭はあっという間に復活しました。

 

疲れていた私たちは、それぞれベッドにあおむけになり、
「どうする?」と話し合います。

 

私がまっ先に決めたのは、

「絶対にこの部屋には泊まらない」ということ。

「なんとか部屋を変えてもらう」ということ。

「最悪、このホテルを出て、
 もっとましなホテルに泊まり直す」ということ。

私は絶対、この部屋は嫌だから
「泊まり直すためのお金は私が払う」ということ。

 

で、さらに思ったんです。

「こうして、何人ものアジア人が
 差別を受けてきたんだな」と。

「だれも強くクレームを言わなかったから
 私たちにまで回ってきたんだろう」と。

 

んで、

「なめるなよ」と。

 

あからさまな差別に本気で腹が立ちまして、
私はこれを電話で言ってやろうと、
グーグル先生で検索したんですよね。


そしたらね、
「Don't  taste」って出てきた(笑)。


英語だと、そのまんまの意味で、
味見しちゃいけませんという意味。
日本語みたいに「ばかにするな」とは伝わりません。

だけど私は、カーっとなっちゃってるから
そんなことにも気づかず、
「Don't  taste」、「Don't  taste」って
発音の練習なんかしちゃって、
いま思い出すと、めちゃめちゃ笑える!(≧∇≦) 

※幸い、これは言いませんでした。セーフ。


とにかく何度もフロントに電話して
「部屋を変えて」と訴えました。
別館とフロントは遠くて、疲れていて、
フロントまで行く気にならなかったんです。

電話口は、若い男性や若い女性が出るんだけど、
声がすっごく冷たくて、どうでもいいという対応。
英語でもそのくらいは感じられます。


「ここを出るしかないかな」と思ったそのとき、
「そうだ、JTBに言えばいいんだ」と気づきました。


私は、旅行は国内も海外も旅行会社を通さずに
行くことが多かったのですが、
このときは友だちの妹さんのつてで、
JTBから申し込んでいたんです。

そこで、地元のJTBにクレームを伝えたところ、
すぐにホテルに言ってくれて、
5分くらいでハウスキーピングの女性が
新しい部屋の鍵をもって現れました。

 

その女性は、私たちが部屋を開けるなり、
顔をしかめながら、頭を横に振り、
「Terrible!」(ひどいわ)と言いました。

そのくらい、タバコの悪臭が立ち込めている部屋だったのです。



こういうとき大手旅行会社は頼りになります。

このホテルは、お客さんである私が電話しても
動くそぶりも見せなかったくせに、
大きな旅行会社からのクレームには即対応。
ホテル側も送客が減るのは困りますからね。

 

すぐ現地の旅行会社に、
問題ない部屋に移ることができたとお礼を言うと、
すぐに教えてくれてありがとうございますと
逆にお礼を言われました。言わないとわからないし、
帰国してからではもう遅いからです。

 

新しい部屋は隣の隣の部屋でした。

ここは改装工事が終わっているみたいで、
タバコ臭は皆無。ここで2泊できました。

 

~  ~  ~

 

この出来事は2017年のことです。

日本に帰ってから旅行会社の担当者に伝えると、
その方は言われました。

いまだにアジア人差別はあるんだと。

だから、黙っていないで言ってくれてありがたいと。
差別を受けたかどうか、こちらは分からないから、
教えてもらえれば、一回一回ごとにしっかりと
クレームを言うことで改善をうながしていけると。

現地でも日本でも、とても感謝されました。

 

私は、髪の毛が部屋に落ちていたとか、
ちょっとした粗相とか、
そういう細かいことをいちいちクレームにするのは
くだらないことだと思うんです。

でも!

差別はスルーしちゃだめだと思います。

差別されたら、我慢しちゃだめ。

言葉が喋れなくても、ちゃんと怒らなくちゃ。

大騒ぎしたほうがいいです。

嫌な思いをするのは自分で最後にすべきです。

 

~  ~  ~

 

翌朝、ホテルのマネジャーからの手紙が
部屋に差し込まれていました。

そこには、
大変失礼なことをした、
全スタッフに伝えた、
こういうことが二度ないようにしていくとあり、
apologize(謝罪)という言葉が3~4回書かれていました。

 

謝罪があったので、ホテル名は書きませんが、
ほんとにそうしてよね、と思います。


あと、このホテルはよくなかったけれど、
キャベンディッシュのホテルは親切で素敵でしたし、
プリンスエドワード島は素晴らしいところです。
興味のある方にはとってもおすすめです。

 

友だちと私は、また行こう!って話してます。

~  ~  ~

 

とにかく、このブログで言いたかったのは、

差別されたらクレームをしっかり言うべき!

ということです。次の人につなげないこと。

日本人、アジア人の誇りとして。

 

「Don't Taste!」ですよ(笑)(≧∇≦) 

 

旅人の経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。

「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川 礼子