きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

空気のようになれますか ~社員満足度調査をやめた会社の話~



今日のテーマは、
空気のようになれますか? 
~社員満足度調査をやめた会社の話~ 
です。先日、そんな話になりました。



私が取材させていただく「いい会社」は
社員満足度、社員幸福度の結果も当然、良いです。

 

でもいきなり高得点を導き出した会社はなくて、
下積み時代からコツコツと改善を重ね、
高めてこられたんですよね。

 

そして定期的な「社員満足度調査」
組織の健康をチェック&改善されています。



ただ一方では、中止した会社もあります。
ある経営者は業績が苦しい時期、
頑張ってボーナスを出しました。
なのに、社員満足度調査の結果が悪かった…。
経営者は嘆き、怒り、
調査をやめてしまいました。
これは各地で聞くあるある話です。



経営者の気持ちは分かります。
経営者だって喜怒哀楽のある普通の人間です。
まして、誰よりも大きな不安を感じながら、
がんばってこられたのでしょうから、
がっかりしたり怒るのも分かるんです。



でもちょっと厳しいことを言わせていただければ、
「なぜ低いのか?」
と、プロセスや原因を見つめることもなく、
結果だけを見るそういう体質が続いてきたから、
満足度調査もそれに見合った結果になった。
そう考えるのが妥当だと思うんです。

 

恐らく、社員側の思いとしては、
ボーナスがもらえただけで満足度が上がるなんて、
見くびられては困る、という感じかな。

 

それならば、
ボーナスがもらえたことを上回る不満は何か?
どうすれば問題を解消できるのか?
こっちに目を向けたらよかったですよね。




もう一つ、前に聞いた話を紹介します。

ある経営者がいい会社づくりに邁進し、

その実感を持ち始めた頃の話です。

廊下ですれ違った社員を呼び止めて聞きました。

経営者「最近の会社どうだ?」

社員「まあ、いいんじゃないすか」

自分への感謝がない、と悔しがる経営者。

もやもやした気持ちを、

人生の師匠に伝えたそうです。

師匠「あなた今、空気すいましたよね。
   意識しました?」

経営者「いいえ」

師匠「息を吐いたのは意識しました?」

経営者「いいえ」

師匠「そうでしょう。一番大切なものは
   無意識のうちに行われるのであって、
   むしろ『社長のお陰です』なんて
   言われるようじゃ
   根付いていないかもしれませんよ。
   空気のようになっているのは、
   いいことじゃありませんか」。

これは、前に通っていた
老子講座で聞いた実話です。

 ~  ~  ~

今日ご紹介した2つの話、いかがでしたか?

私は、相手がアルバイトさんでも社長でも、

お世話になっている人に「〇〇さんのお陰です」

って言えるのは素敵だと思います。

廊下で呼び止められた社員が言った、

「まあ、いいんじゃないすか」って

そんな言い方ないっす、とも思う(笑)。

でも、

言われるほうがそれを目当てにするのは

やっぱり違いますよね。

まあ実際問題、人に何かをやってあげたら、

感謝されたいと思うのは自然だと思います。

だから、それをあえて出さないようにするのが

カッコいいんですよね。

恩着せがましい人ってカッコ悪いですもん(笑)

空気のような存在になれるかー。

簡単ではありません。

なぜかというと、

空気のような人の素晴らしさが分かる人は、

空気のようになる難しさや素晴らしさを

理解している人(人間力のある人)しか無理だからです。

今の日本では、空気のような人よりも、

「できる自分」を演出できたりする人のほうが

一目置かれちゃったりしますから。

だから、空気のようになるって

悩ましいことではありますが、

もしそうした問題に遭遇したときに、

今日の話を思い出してみてくださいね。

老若男女問わずみんなで

カッコいい人を目指したいですね。

ではまた~(^^)/

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。

youtubeはこちらです。

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「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川礼子
「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川礼子

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