きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

ダンバー数とは? ~人間が安定的な社会関係を維持できるとされる人数の認知的な上限~

 

今日から4連休ですね。

各地で、よい思い出がたくさんつくられますように。

さて、今日のテーマは、

ダンバー数とは? 

~人間が安定的な社会関係を

維持できるとされる人数の認知的な上限~ です。


昨夜、youtube先輩で旅の達人である高萩徳宗さんが、

ご自身のyoutubeライブで

私の緑の本『女将さんのこころ2』をご紹介くださり、

それと同時に「ダンバー数」について語られ、

初めてこれを知りました。

ダンバー数とは、イギリスの人類学者

ロビン・ダンバー氏が発表した数字です。

私たち霊長類の、

「脳の大きさ」と「群れの大きさ」

の間に相関関係を見出したのです。


それによると、

「人間が円滑に安定して維持できる関係は

150人程度」だそうです。

「円滑に安定して維持できる関係」とは

どのようなものかというと、

「偶然、バーで会って、突然、

一緒に酒を飲むことになったとしても、

気まずさを感じないような人達のこと」と。

ふむふむ。

私は、ちょっと前にブログで

「親しさ」の個人的なものさしとして

ご飯スケールを紹介しましたが、

その感覚とかなり近そうです。

※ご飯スケールは、
「1対1でご飯に行くことに違和感があるか・ないか」
の、ものさしのことです。

~  ~  ~

150人というダンバー数を超えると、

そのグループの団結や安定を保つために、

規則やノルマが必要になる、とダンバー氏。

これは経営の話ともつながるんです。

・30人の壁

・50人の壁

・100人の壁 以下つづく。

と言われる壁が、経営にはあるのです。

30人までは「ひとクラス」みたいな感じで

まとめていられるけれど、

これを超えると、

先生(社長)+生徒(社員)の

構造のままでは立ち行かなくなるわけです。

50人を突破したときもそうで、

100人を超えるとさらに

組織の規範やルールづくりが必要になり、

部署や事業ごとに縦割り組織化が進み、

会社全体のまとまりは薄まりがちです。

100人体制と150人体制でも

かなり雰囲気は違ってくるでしょう。

「同じ会社の中に知らない人が増える率」

が高まっていくと思います。

こう考えていくと、

私が取材させてもらっているいい会社で、

しかも100人以上の会社はバラバラ感がなく、

団結力があってすごいなあ。

~  ~  ~

それで、こうした組織体制の話になると、

仕組み・構造を第一に語る人が

昔から多いのですが、

私はそれだけじゃないと思っているんです。

もう一つ大事なのは、人間力です。

人を思う、強い優しさ。

縁あってうちの会社に入った人を

誰一人ひとりぼっちにさせないという思い。

そうした人間力と、

仕組み・構造がドッキングすると、

よりよいことが現実化します。

仕組み・構造は必要で、

これなしに良い組織づくりは無理です。

人の意識改革を、

人間の改心や良心にだけ頼っていては、

永遠によくなるものもなりません。

人によってものごとの解釈が違うからです。

なので、仕組みによって行うのは

意味があることだと思います。

ただ、

人間力を情緒的な話だと軽んじて、

仕組みや構造だけを語っても、

これまでと同じことの

繰り返しになる確率が高いと思います。

よりよい社会のために仕組みを考えて

改革していく人は、総じて優しいです。

「人間力+仕組み」が王道じゃないでしょうか。

ダンバーさんの150人という数も

仕組みや構造だけで維持できるわけはなく、

その人の人間力によって違うことでしょう。

「偶然、バーで会って、突然、

一緒に酒を飲むことになったとしても、

気まずさを感じないような人達」が

多ければよいという話でもないけれど、

そういう人の存在って、

1人より2人いたほうが、

2人より10人いたほうが

幸せじゃないかなと思います。

それにはやはり本人の人間力が必要かなと。

ということで、

今夜はダンバー数を考えてみました。

あなたのダンバー数は、いま何人ですか。

150人という人は少ないと思うので、

まだまだ増やせる楽しみがありますね!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の
瀬戸川礼子でした。

 

www.youtube.com

「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川礼子
「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川礼子

====