きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

採用は採養。「魂が震えるような体験をデザインする。それが採養の使命」ネッツトヨタ南国の採用魂



採用は今、多くの会社で悩みの種だと思います。

応募者が少なかったり、来なかったり、

内定を辞退されたり、

入ってもすぐ辞めてしまったり。

そんな中、

他社と合同の就活セミナーでは

ブースが閑散とすることがあっても、

内定辞退や定着しない悩みはない会社があります。

熱い思いで創意工夫し続けている

会社の話を聞いてきました(2020年2月3日に)。


「選ぶ」のではなく「選ばれる採用」


それが、

ビスタワークス研究所の「人財課題解決セミナー2回目」。

講師は、小松友紀さんと長山大助さん。

ネッツトヨタ南国の採用をほかのメンバーと共に

長年、担当されているお二人です。

軍曹の異名を取る、友紀さん(笑)

仲間が、その軍曹ぶりを動画にまとめたものを上映。

言うまでもなく、愛のある厳しさという意味です。

今回のテーマ「採用」「採養」と表現するだけあって、

同社の採用は「そこまでやるんだ」と感嘆するものでした。


まず考え方に、「全員が人生の勝利者になる」があります。

よって同社の採用に、労働力を増やすという発想はありません。

「採用は、『人が足りないから3人ほしい』とか、

 そういう話じゃないんです。

 一人ひとりの人生がかかっているんです。

(仲間である人間を)戦力と捉えるのはおかしい」

いいですね~。私の大好きな考え方です。

「人を選ぶのではなく、

 人から選んでもらう。

 さらに、何で選んでほしいかも大事。

 いずれにしても私たちが選んでもらえるように

 魅力的になることが必要です」

これもほんとその通りです。自分にも言い聞かせる。

後ろの方に座っていると、

参加者が聞き入っているのが分かります。


ネッツトヨタ南国が行っている取り組みの数々


同社の社長を長く務められた横田英毅さんは、

40年近く前から採用を重視され、

知ってもらうために自ら何でもされました。

お金でいえば、年に1000万円を採用に当てていたそうです。

「企業は人なり」であり、

その人たちが幸せでなければ存在理由がない、

と考えているのだと思います。

私が企画している「人間力アップセミナー」に

ゲストで登壇してくださったときもそう語ってくれました。

https://reikosetogawa.seesaa.net/article/202001article_12.html

ネッツ南国はずっとその思いを引き継ぎ、

採用のための新しい企画が次々と生まれています。

その一つは「缶詰ドミノ」。

その名のとおり、缶詰になってドミノをするんです。↓

http://www.vistanet.co.jp/recr…/internship-domino/index.html


また、本社全体を迷宮に見立てた、大掛かりな脱出ゲームも。

いずれも、社員と学生がチームになって

ゴールを目指すのがポイントです。


入社したら、力をあわせる仲間になるのだから、

チームワークを前倒しで感じられるような、

「魂が震えるような体験をデザインする。それが採養の使命」と。


セミナーの中では、講師のお2人が

等身大でそれぞれの紆余曲折を話してくれたのも印象的でした。

だからこそ、採養は大事なんだ!という思いが裏付けられていました。


私と同じテーブルの経営者は最初、

「ネッツさんの採用は高度すぎる気がして、欠席のつもりでした」

と言っていらっしゃいましたが、

「昔は不人気で大変だったそうですよ」と言うと目を丸くされ、

あとは長山さんと小松さんの話にすぐ引き込まれて、

最後は元気よく帰って行かれました。

「採養は経営である」(小松さん、長山さん)。

なんとも素晴らしい講義をありがとうございます!

経営ジャーナリストの瀬戸川礼子でした。

「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと - 瀬戸川礼子
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