きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

要介護 高齢者のための 「おとなの学校」


「目指せ!120歳、過労死!」
こんなモットーで活躍されている素敵な方に出会いました。


先週末、「サービス産業生産性協議会」の合宿に参加しました。
全国のハイサービス企業から130人が集まり、
9つの講演が組まれた充実の内容です。


最も感動したのは、小山敬子さんのご講演。
医師免許を持ち、高齢者介護の「ピュアサポートグループ」を経営されています。

取り組みの一つに「おとなの学校」があります。 http://www.ourakai.com/html/school_top.html

介護施設を学校に見立てて、毎日、算数や国語など、授業をするのです。
学校なので、制服、校歌、校章、スクールバスもあって、チャイムも鳴ります♪
「キ~ンコ~ンカ~ンコーン♪」と聞こえてくれば、
認知症が進んでいる方も、体が反応してちゃんと席につかれるそうです。
一日の授業は、集中力が続く30分が3回ですが、
通っているうちに、認知症が緩和される方も多いようです。

入学式も卒業式もあります。
卒業式に渡される通知表は、高齢者の時代を反映して「甲乙丙」。
でも! 渡されるのは全員、パーフェクトの「オール甲」です。


それじゃつまらないと思いますか?


もう、競わなくていいんです。
十分、がんばってきた方々です。
「おとなの学校」でさらにがんばったのですから。もういいんです。


それに認知症が進んでいるので、そこまで分からないのです。
けれども、人って、褒められるのはうれしい。それだけは変わらない。


制服のブレザーを着て、車椅子に乗ったおじいさんが、
オール甲の成績表を愛しそうにじっと見つめている写真ーー、
長い人生きっといろいろあって…、だけど最後にもらった成績表はオール甲。
うまく表現できないけれど、なにかこう…、目頭が熱くなりました。


在学中は、褒めて褒めて、ひたすら褒めまくるそうです。
それが、介護をラクにする方法だと小山さんは説きます。
「もういいじゃないですか」と。
「褒めてあげることで、人生最後までプライドを持って生きられる」と。


ああそうだなあと、とてもとても、心に残りました。


卒業式で歌う「あおげば尊し」は、みな涙、涙だそうです。
一緒に来た家族やお嫁さんも、「よかったね」と涙する。
すると、介護がちょっとラクになる。
デイサービスの場合は、何度でも入学・卒業ができます。


熊本で誕生した「おとなの学校」。
東京・南青山にも姉妹校ができました。
フランチャイズでどんどん増やし、高齢者が意欲を持てる場を日本中に
つくっていきたいとしています。


何十年も生きてきて、いまさら、チーチーパッパなんて歌いたくない。
至れり尽くせりの介護で、ボケを進ませるのもよくない。


すべての人に共通し、郷愁を誘う「学校」という場を、
介護の世界に持ってきた発想が素晴らしいですよね!

「おとなの学校」というビジネスモデルが広まることを願います。
私は現在取材をさせていただいて、
自分の仕事を通してお役にたてたらと思います。

ジャーナリストの瀬戸川礼子でした!

↓今日、アマゾンから届いて読み始めました。   とてもいい本。お勧めです。

介護がラクになる「たったひとつ」の方法
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