こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
「経営理念がある」 68.3%、
「経営理念はないが同様のものはある」 18.0%、
「ない」 10.3%
「現在策定中」 3.4%
これは、法政大学大学院中小企業経営革新研究所と
アイエヌジー生命保険および株式会社宣伝部の
コラボ調査の 研究結果です。
「中堅・中小企業の従業員の
経営理念とその浸透に関する調査研究」
(3400社に実施。回収率10・5%)
の発表会に行ってきました。
調査リーダーは恩師の坂本光司先生(中央)です。
先生の向かって右隣は、
飲食企業「坂東太郎」(茨城)の青谷洋治社長。
理念は「人間大好き・親孝行」。
心溢れる素晴らしいご講演でした。
http://www.bandotaro.co.jp/
左は、通販・化粧品販売の「新日本製薬」(福岡)の後藤孝洋社長。
リピート率90%。ボランティア活動にも積極的な注目企業です。 http://www.shinnihonseiyaku.co.jp/
取材希望先がまた2つ増えてうれしいです。
さて、坂本先生のまとめによると、
経営理念がある企業の売上高増加傾向企業の割合は79.8%に対し、
経営理念がない企業の売上高増加傾向企業の割合は5.6%。
つまり、経営理念があったほうが
売上高は増える傾向にあります。
ただ、経営理念があっても
売上高が低下している会社も多く、
大事なのは「理念の浸透」、
「経営能力」「実践力」ということでした。
「理念がある」が約7割もあったのには驚きました。
全国を回っている私の感覚では2~3割程度だからです。
これについては坂本先生から
「高い理由」として注釈があり、
アンケート発送先は、
「経営革新計画承認企業」に選ばれた会社なので、
高い数字が出たと思われる、とのことでした。
興味深かったのは、
「理念の浸透」のために何をしているか?という項目でした。
売上高のよい会社も、そうでもない会社も、
「経営者が理念を体現する行動を取ること」や
「朝礼や会議などで経営者が訓話」するなど、
取り組みは同じでした。
ただ2つだけ、
売上高のよい会社のほうが
ずっと力を入れている取り組みがあります。
それは、
①理念の浸透のための研修や合宿をしていること
②理念に沿った社員の具体的な
行動目標や行動課題を策定していること
やはり、時間とお金と労力と心をかけて工夫しているんですよね。
「良い会社には良い理念がある」
「経営理念とは、時間、お金、労力を
どう使うかという価値観だ」
「経営理念のない経営は、
方向舵のない飛行機に乗っているようなものだ」
「経営理念は保有そのものが目的ではなく、
全社員への浸透と、理念に基づく行動こそが重要である」
私も、自分の「理念」と「モットー」と
「10カ条」を作っているのですが、
自分自身への浸透を自分で続けていこうと思います。
<おまけ>
発表会場の法政大学ボワソナードタワーから。
13:30
17:30
エレベータの上に流れていたテロップ。
「1分以上お待ちください」 って…
もうちょっと表現なかったんだろーか。待ちますけど