きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

網走紀行① 観光客は町の自慢話が聞きたい


こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。


先日、北海道 網走市に行って来ました。

美しい湖畔にある「ホテル網走湖荘」を取材させていただき、

翌日は、網走商工会議所のお招きで

「CSセミナー」を行ないました。


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写真下は、ガラスの向こうに湖が広がるホテル網走湖荘のロビー。 http://www.abashirikoso.com/
韓国から嫁がれて若女将10年になる浅利スエさんと、

スエさんの叔母にあたる女将の波多野美紀さんが

お互いを尊敬し合って宿を盛りたてていらっしゃいます。

素敵なパートナー関係に触れられて、心地よい気分になりました。


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「網走」ーー。 旅情気分がかき立てられる響きですよね。

20年前(!)に友達と旅行をして以来の訪問でした。


いろいろな方との出会いのお陰で

楽しい旅をさせていただきました。

 

景色も食事も仕事もよかったのですが、

一番うれしかったのは、これです。


“出会う人、出会う人がみな、

「わが街・網走が好き」だったこと”

 


人が優しい、人が素直、気持ちがゆったりできる、

自然が素晴らしい、 空気がいい、星がきれい、

食べ物がいい、などなど。


多くの街と同様に、網走にも不況感はありましたが、

それでも地元を愛する人が多いということは大きな強みです。

また来よう、

今度は誰かを連れて来ようって気になりますもの。



夕食をいただいた「喜八」さんでも、

地元の自慢話をうかがいました!

魚が本当においしかったー!(商店街の一角にあります)

 

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実は、網走と対照的な思い出があるのです。
知名度の高い、ある島に行ったときのこと。

仕事でしたが、物語のある島なので楽しみに行きました。


ところが行く先、行く先で

「こんなところに」「なにを好んで」「何もない」、

耳に入るのは地元を卑下する言葉ばかりだったのです。


謙遜(けんそん)するのは

私たち日本人の美徳でもあるから、

最初は笑って聞いていました。


けれども3日間ずっと、、、。


だんだん、そんな所にわざわざ来た自分が

アホのような気さえして、

また来ようとは思えませんでした。



網走とあの島。

対極の経験をして浮かんだのはこの言葉です。


「謙遜よりも自画自賛」


もちろんバランスが大事ですが、

自画自賛のほうに重きを置いたほうが、

まず第一に、自分たちの底力になると思うんです。


第二に、聞かされる立場としても、

普通の感覚の持ち主ならば、

悪いところよりも、いいところを聞くほうが

うれしい気分になれます。

 

観光先としてここ選んだ私の選択は正しかった。

そう思いたいじゃないですか。

観光客は町の人から自慢話が聞きたいんですよ。

 

謙遜ってあまり言うといやらしい感じになりませんか?

なぜかというと、 謙遜する時って、

それを聞いてくれている相手に、

「いえいえ、そんなことありませんよ」と、

否定してもらうことを期待して

話すことがほとんどだからです。


つまるところ、

それを聞かせている相手に

気働きを押しつけているのです。

「ここは何もないところで」

「いえいえ、そこがいいんですよ」
「こんな不便なところに」

「いえいえ、道中、景色がきれいでした」 のように。


お陰さまで、

私もそれなりに人間ができてまいりまして、
(↑ せっかくなので自画自賛してみました)
このくらいの謙遜をされたくらいで
不快になることはないですし、
謙遜は、謙虚さとつながる心でもあります。


でも、謙遜し過ぎは危険。

無意識に、ただ謙遜し続けるのは、

周りにとって厄介です。

謙遜がうまくなるよりは、

自画自賛の技を磨いたほうが親切な気がします。

そのほうが本当は深いんじゃないでしょうか。


「ここは何もないところだけど、
 その分、のんびりされてくださいね」

「本当にそうですね!
 かえって贅沢な感じですね」


「不便なところだけれど、
 自然が荒らされなくていいんですよ」

「なるほど。道中も、とっても景色がきれいでした」

さきほどの会話もこんな感じに変えたほうがいい。

遠方から来てくれた人に対する思いやりが感じられます。


「謙遜よりも自画自賛」


そう、、、これはきっと、

人間一人ひとりにも言えることなんでしょうね。

 

◇網走刑務所の訪問記はこちら~。

setogawa015.hatenablog.com

瀬戸川礼子でした。


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