こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
『旬刊旅行新聞』で2000年6月から連載している
コラム「女将のこえ」が、150回を迎えました!
全国の旅館の女将さんに協力していただいて、お陰さまで150回。
これを記念して、150人の女将さんに 30項目に渡るアンケートを実施。
1回ではもったいないということで、3回に渡って紹介しています。
この、女将150回記念アンケートの第1回の掲載は、
なんと! 『旬刊旅行新聞』の創刊1500号と重なったんです♪
こういうことってあるんですね。うれしい偶然です♪
こちらは2面。1500号に寄せて、
石井貞徳社長、増田剛編集長をはじめみなさんの言葉。
女将さんアンケートの概要は次のとおりです。
150人中、閉館や退職などを除いて140人にアンケートを送付。
103人の女将さんが返信してくださいました。
73.6%の回答率は、アンケートとして非常に高い。有り難いことです。
30項目中、「女将になってよかったですか」と聞きました。
さて、何%の女将さんが「よかった」と答えたでしょうか?
ヒント① 旅館業界は57%が赤字経営である。
ヒント② 旅館の軒数は、1980年の8万3226軒をピークに減少し、 2011年は4万6169軒になった。
ヒント③ ほとんどの女将さんは公私のない忙しい毎日である。
にもかかわらずーー、
76%が「よかった」 でした。
しかも、「よくない」が一人もいませんでした!
(本音で書いてもらえるよう、「旅館名は一切、出しません」という約束です)
「よかった」という答えは、安易なものではなくて、
言い尽くせない色々な出来事があった上での「よかった」だと思います。
女将の方々は、たとえばこんな思いを書いてくださいました。
「一つのところにいながら、全国津々浦々からお客さまがお越しくださり、
仕事をしながら出会いをいただけることが素晴らしい」
「日本人の持つ素晴らしい日本人魂と文化を、衣食住のすべてを通じて、
お伝えできる職種」
「『また来ます』のひとことで疲れも吹き飛びます」
尊敬と、そしてどこか安堵の思いも入り混じりました。
数字には表せない、素晴らしい喜びが女将業にはあるのですよね!
もし、ほかの業種の経営者に同じ質問をしたら、どんな結果になるでしょう?
自分が経営者なら絶対に、「よかった」って答えたいし、
自分が社員なら、「よかった」って答える経営者としか働きたくないです。
大変な女将業でありながら、
76%が「よかった」という結果を見て、
女将さんたちは素敵だなと改めて思いました。
「女将のこえ」。151回目からもよろしくお願いします。
経営ジャーナリスト&温泉ソムリエの瀬戸川礼子でした
YouTubeもやっています。旅館の女将さんがクレームに反論した話。
非常に大事な考え方です!