きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

薄皮饅頭の「柏屋」さん取材 ②


こんにちは。

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。

 

前回のブログでは、柏屋さんの朝茶会の様子を書きました。


今回は、その柏屋さんと六花亭さんの素晴らしい物語です。


新聞記事になったのでご存じの方も多いと思うんですけど、
北海道の優良菓子企業「六花亭」さんの各店舗(すべて道内)で、
「柏屋」さんの薄皮饅頭が売られたニュースには感動しました。

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トヨタの店でホンダの車を売るようなもの。 

ライバル同士、これってあり得ないですよね?

でも六花亭は、
まじめに頑張っている同業社の危機を少しでも助けたいという思い、
柏屋の薄皮饅頭は文化であり、絶やしてはいけないという思いで
薄皮饅頭の販売キャンペーンを行ないました。


5月に初めて行なうと、瞬く間に完売。
11月には販売量を増やして開催し、完売。


六花亭のお店には巨大なパネルが置かれ、 現地に赴いた本名社長はびっくりされたそうです。
商品近くのPOPにはこんな言葉が書かれていました。
「福島県郡山市の柏屋さんは、薄皮饅頭の有名店。  

幸い被災は免れましたが、  

観光客の減少で厳しい経営を強いられていると聞き、  

今回の応援販売となりました。

すっかり十勝では定着した児童詩誌「サイロ」も、  

元はといえば、柏屋さんの「青い窓」がお手本。  

子どもの詩がつないだご縁で、  

復興支援の一助となれば幸いです」

六花亭の小田社長も店舗に顔を出して、

柏屋のお饅頭を「うちより美味しい(笑)」

と販売してくれたそうです。

できますか? ・・・すごい方ですね。

六花亭の商品も不思議といつも以上に買われ、

お互いにとってよい販売になったとのことです。



最初、六花亭の小田社長から、

柏屋の本名社長に電話が入ったとき、
本名社長は心配させないように

「大丈夫です」と言ったそうです。


でも小田社長は、どこかから情報を得て、

再び本名社長に電話。
そして、「薄皮饅頭」を売らせてもらえませんか

と提案されたそうです。

つくづく思うのは、人の優しさ。

そして、「お節介」ってどんな時代にも必要だなということ。

お節介がなくなったら、きっと冷たい世の中になってしまう。。。


柏屋さんの社員にとっても誇らしく、

忘れ得ぬ出来事になったそうです。


「逆の立場なら、同じことをしてあげられただろうか」と本名社長。

目を潤ませ、言葉をつまらせる姿を前にして、

私も涙をがまんできませんでした。

こういう出来事が、

復興を福幸へとしていくのかもしれません。

被災地には学びがある。
人としての生き方を教えてくれる。
柏屋さんからもそれを受け取りました。



<追伸 1>

ほぼ日で「六花亭」さんのひみつが。楽しいですよ♪ http://www.1101.com/oshigoto/rokkatei/

<追伸 2>

六花亭さんは、拙著『顧客満足の失敗学』の中でも、

成功例として紹介させていただいています♪

<それと>

郡山には「東北のお伊勢さん」

と言われる開成山大神宮があります。

神さまが柏屋さんのことも見守ってくれているはずです。 画像












 

 

 

 

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