きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

ティール・ジャーニー・キャンパスに参加しました ~組織には見えない文化の力が働いている~

こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。

 

2019.9.14

著者のフレデリック・ラルーさんと共に
ティール組織の世界を旅する
「ティール・ジャーニー・キャンパス」に参加しました。

https://teal-journey-campus.qloba.com/

オープニングのゲームに参加するピエロ帽子のラルーさん。


前日の9月13日は、ご本人の講演の後、
私もパネルディスカッションに登壇しました。

そのときのブログはこちら。

setogawa015.hatenablog.com

 

懇親会でもたくさんの方々に出会えて、私は興奮状態(笑)。

いつもは3分で夢の中ですが、この日は明け方まで眠れず、

でも気持ちはハッピー。そんな状態で会場に向かいました。


ラルーさんの言葉、参加したテーマ別セッションでの気づき、

こうしたジャーニー(旅)で湧き起こったいくつもの感情―。

これらはまだ、まとめず、自分の中で味わいたいのですが

一つだけ、これを読んでくれているみなさまに

ちゃんと文字で共有しておきたいことがあります。


主催者あいさつ。

同書解説者の嘉村賢州さん(右)と英治出版の下田理さん。


全体セッション。ラルーさん×ガイアックスの上田祐司さん×

サイボーズの青野慶久さん。



「これからの個人のあり方」を考えるというセッション。

篠田真貴子さん、佐宗邦威さん、中竹竜二さん。


さらに、8つのセッションが同時進行された時間帯では、

「NVC人と組織に活力を与える共感的フィードバック」

(長田誠司さん、今井麻希子さん)を選びました。

テーブルごとの対話で、私が大切にしていることの話を聞いて、

メンバーが感じてくれたカードがこちら。うれしかった♪



一つだけ、共有しておきたいこととは、

見えない文化の力が働いているという話です。

「ある人から指摘されて気づきました」と、ラルーさん。

「残念ながら『ティール組織』を出した後だった

(本では触れられなかった)」と。

それは、

同書で書かれている組織システムが整ったとしても、

全員がパワーを行使できるわけではない、ということ。

なぜならば、

その場その場には見えない「文化の力」が働いているからです。

例えば、男性で高等教育を受けた人(かつ白人)は、

力を持ちやすく発揮しやすい文化がある。

けれど、組織には(世界には)女性や学歴の低い人もいる

(白人じゃない人種のほうが多い)。

だから、みんなが同じパワーを均等に行使できるわけではない、と。

※カッコ内は私の補足。


また、ラルーさんは東工大の学生10人とセッションしたそうですが、

8人が男性で、女性は2人でした。

たくさんの質問が出ましたが、

1人目も、2人目も、3人目も、4人目も、5人目も男性でした。

女性は質問がなかったのか? 

それとも女性だから遠慮して質問できなかったのか? 

現実は後者で、聞いてみると女性にはたくさんの質問があった。

日本にはこういう文化の力があると思う、と。


こうしたことを踏まえて、

「私のような立場の男には見えない部分があると知りました」

「仮に10年後にまた招いてもらったとき、登壇者はみんな女性で、

それが自然だと思えるような状態になるといいですね」と。


ちなみに余談ですが、この前日もそうだし、

私はビジネスの場でシンポジウム登壇や委員をしますが、

紅一点は当たり前。これではダメだと思うのですが、

推薦したい人も分からないのが残念だし焦るところです。


話は戻って、

組織のさらに根底にある(差別的な)文化。

最も気づきにくい立場であろうラルーさんが、

目を向け、発言してくれたことに深く感じ入りました。




私は女性活躍の後進国・日本で生きていても、

男尊女卑の文化に慣れることはありません。

割といちいち、「おかしいぞ」と思います。

ただ、いちいち目くじらを立てていたら

自分の世界を縮めてしまう気がして、

余程のことでない限りスルーする、ということを学ぶわけです。


でも、例えばどんなに講演が盛況でも「女性だから」

のひとことで片づけられると傷つくし、

こうした経験をバネにがんばる、というのも違うと思います。


そして、こうしたことを書くと、引かれちゃうだろうなと、

真っ先に引いちゃってる自分もいたりします。

けれど、よい社会・よい会社・よい組織・働く幸せを

大切にするためには、

残したくない文化を残さないようにすることが大切です。

だから、そのための知恵を養いたい。


それが、ラルーさんの最後の質問

「あなたが本当に意味があると思う取り組みは何ですか?」

の答えだと、これを書いていて気付きました。


いろいろある世の中を、それでも私は愛しています。

だから、ちょっとの勇気を持って、

自分にできることを気持ちよくやっていこうと思います。

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