こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士・講師の瀬戸川礼子です。
今日はひとりごとです。
「電球を探して思ったこと。
生活密着の専門店がなくなったら…」
私は、緑の「バンカーズライト」を、
リビングのテーブルで愛用しています。
YouTubeライブにも登場しているライトです。
ライブのときは場所を移動させています。
バンカーズライトは4~5年前に買いました。
映画の中にたまに登場するこのライト。
ずっと欲しかったんです。
で、付属の電球をそのまま使い続け、
先週、ついに切れました。
ところが、電球は珍しいタイプで、
海外品だからなのか、サイズ表示もありません。
ChatGPTに聞くと、シャンデリア球と呼ぶらしく、
「これだと思います」とサイズも断言するので
Amazonで買いました。
が! 「これだと思います」じゃなーい。
大きすぎました。
・・・電球を探すのって私は楽しくない。
・・・次もまた間違えたらイヤ。
そんなわけで、近所の小さな小さな電気屋さんに
古い電球を持っていきました。
そこは、味わいのある映画に出てくるような
小さくて、汚くて(おっと失礼)、床から天井まで
いろいろな箱やら資料やらがびっしりと
埋め尽くされているお店です。
5Sとは無縁でやってきたのです。
(整理・整頓・清潔・清掃・躾)
ここまでくれば、もう、そのままでいいと思いまーす。
ほんと、人が一人やっと通れるほどに
モノがあふれ返っているんですが、
電池と電球については誰よりも知ってそうな
お店なんです。
コロナ禍で、体温計の電池が巷から消えたとき、
母に頼まれて、私も電池を探し回る最中、
「あ!あのお店ならある」と行ったのが、ここ。
お店のおじさんは
「よくここにあると分かったね」と、にやり。
私も「ここならあると思いました」と、にやり。
~ ~ ~
ということで、切れたシャンデリア電球を握りしめ、
再びあのおじさんのお店へ。
「これと同じものを探しています。
もしあればLEDを買いたいです」
「ああこれね。あるよ」
おじさんとおばさんは連携プレーで
溢れかえるモノの中から、
わりとすぐにシャンデリア電球の引き出しを探し当て、
丁寧に説明を始めてくれました。
持ってきたのは40wだけど、60wもあるよ。
普通のもあるし、高いけどLEDもある。
電球は透明と白と、選べる。
LEDは熱くならないから安全だし長持ちする。
本は読むの?
はい、読みます。
だったら60wのほうが目にいいよ。
ですね。LEDの60wで透明な方をお願いします。
いま、比べて見せてあげるから。
と言って、それぞれを比較用の器具に差し、
どれだけ明るさが違うかも試させてくれるんです。
いや~、1210円のために、ここまでしてくれるんだ!
間違いなく正しい電球が買えるのが第一に助かるし、
保証や性能も聞けて助かるし(半分は忘れたんだけど)、
なによりも、電球とか電化製品が大好き!という
マニアのおじさんから話が聞けて、私はうれしい。
私が買った1210円のシャンデリア球は、
あとでAmazonで見たら973円で売っていたけれど、
全然、損はしていない。
専門のおじさんが嬉々として話す姿は
見ていて楽しく、私には付加価値だったし、
自力ではAmazonのこの画面に辿り着けないからです。
で、思いました。
お店のおじさんもおばさんもお元気だけど
70は過ぎていらっしゃるように見えます。
跡継ぎはたぶんいない感じがするので、
やがて、この専門店はなくなってしまうのかなあ…。
高齢者が営む専門店は、ほかにも近所にあるんですけど、
まあ全国各地に山のようにありますよね。
ほしいものはネットで調べてネットで買えるけど、
今回のように、欲しくても探し出せないものがあります。
特に、生活に密着しているものは、
専門店がないと困る度合いが高くなります。
ある面、便利になるということは、
ある面、不便になるということなんですね。
そしてまた、
詳しい人から買うからこそ楽しい、という感覚が
失われていくのも寂しいよなあ…、
そんなことを思った、2025年秋の記録です。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士・講師の瀬戸川礼子でした。