きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

中途採用の人に「陰ほめ」のススメ

 

こんにちは。
今日のテーマは、
「中途採用の人に『陰ほめ』のススメ」です。

 

陰で悪口を言う「陰口」じゃなくて
陰で褒める「陰ほめ」。

 

最近、これにまつわる話が2つありました。

 


その1
経営者の友だちが電話をくれました。
出張先で乗ったハイヤーの運転手さんが、
自分の会社をべた褒めしていたことを、
聞かせたいと言うのです。

その運転手さんは、前の会社が閉じることになり
転職されたそうです。
と聞くと、悲壮感が漂いますが、違うんです。

今働いているタクシー会社のことを、
「こんなにいい会社はないですよ」
「社長が〇☆△□◇で素晴らしいんです」
「毎日、いろんな人と話せて楽しくて仕方ないです」
本当に幸せそうに話すんですって。

 

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乗車した友だちはそれを聞いて思ったそうです。
「もしうちの社員が、こんな風に、
 陰で会社の自慢話をしてくれたらどんなに嬉しいだろう」。

それはそうだろうなと思います。
友人の会社はとってもいい会社なので
すでに陰ほめされているだろうけれど。

その2
もう一つ、陰ほめにまつわる話です。
私が尊敬するベテラン経営者が
言っていたことを私流に書きます。
      ↓
中途採用で転職してきた人で、
かつ、新しい会社の良い面を実感していて、
かつ、もっといい会社にしたいのなら、
もともといる社員さんたちに、
今の会社のいい面を話すべき。

 

せっかく、ちょっと前まで他社を経験していたのだから、
「いまのこの会社は、他社と比べて
こういう面がこういう風に素晴らしいです」
と、伝えなきゃもったいない。

 

それは中途採用者の役目です。
智慧というものですよね。

 

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いいと思ってないなら言う必要はないですよ。
でも、「いいな」と思うなら
それを口に出さないと♡

 

なぜならば、
いまの会社に長くいる人は、
それが当たり前になっているので
他社と比較した良さは見えにくいからです。

 

でも、外から来た人が「ここはいい」と言ってくれたら、
「そうなんだ」と気づくし、
なんか、うれしいじゃないですか。
それって士気の向上に繋がると思うんです。
「ここはいい」と言っている本人も好感度大UP。



私は、3,000人以上の経営者に出会ってきて
ありがたいことに長く良いお付き合いが
続いている人がたくさんいるんですが、

良心的な経営者ほど、
自分の会社のいいところってあまり言いません。
経営者である自分の仕事の成果は自慢しない。
でも、社員のことを自慢する人は多いです。
そういう美学というか、品性がある。
だから、中途採用の人が代弁してあげるんです。



もっといい会社にしたいと考えるなら、
自分たちの「いい部分」を働く人が認識して、
会社をもっと好きになるほうがいいんです。
シンプルにそのほうが幸せだし、力が出ます。



逆に、悪いところばかり認識していると
悪い会社になる確率が高まると言われます。

ラベリングの法則っていうのがあるんです。
悪いラベルを張ると、悪くなり、
いいラベルを張ると、よくなる。



さらに、
福沢諭吉の大先生がおっしゃるように、
人間は上も下もない、平等な存在です。
で、
会社と社長と社員も、
本質的には平等な存在のはずです。


なので、
社員は褒められるばかりでなく、
社員が会社を褒めてあげたっていいんです。


私は取材先でたくさん「陰ほめ」を聞きました。
うれしいんですよ、これが。
 
喋ってる人も幸せだと思うし、
仲間もそうだろうし、
後々、間接的に褒め言葉を聞く経営者も
感激するんじゃないかなと。
それで社員をもっと大切にしようと、きっと思う。

「陰ほめ」。大事です。

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。
 
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