きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

カマラ・ハリス氏「私は最初の女性副大統領かもしれませんが、最後ではありません」

 

昨日に続いて、もう一つ触れておきたいのは、
女性初・黒人初のアメリカ副大統領になる
カマラ・ハリスさんの演説です。

 

youtubeでの演説(和訳付き)はこちら

 

私は、24~25歳の丸1年間、
ニューヨークに語学留学しています。
アメリカは、それも含めて
10回近く旅している親しみのある国ですが、
いろいろ知ってしまったから
ファンというわけでもありません。

 

けれどもやはり、世界一の経済大国での
女性初・黒人初の女性副大統領の誕生は
世界的に大きな前進だと思うし、
実際、このスピーチは素晴らしいです。
伝えるべき本質的なことも、
人々に対する感謝や愛情も、
ここまでに至る社会的・個人的な歴史も
すべて網羅されている、
そして何より心がこもっている
最高のスピーチだと思います。
表情もとっても素敵です。

 

上の動画と共に、
下に文章でも記録しておきます。



2020.11.8.
こんばんは、ありがとうございます。
ジョン・ルイス議員が他界する前、
こう書いていました。
「民主主義とは状態ではなく行動である」と。
彼が伝えたかったこととは
アメリカにおける民主主義は
保証されているものではないということです。

 

我々が民主主義への戦いに対して向ける熱意と
同等の強さでのみ存在するものなのです。
アメリカの民主主義は当たり前のことと
決めつけることなく、
困難に遭っている時には戦い、
守るべき存在なのです。
それには犠牲が伴います。
でもその戦い、その犠牲のうちには
大きな喜びと前進があるのです。
なぜならより良い未来を築く力を持つのは
我々人民なのですから。

 

今回の選挙は我々の民主主義そのもの
米国の魂の行方はこの選挙での
投票にかかっていたのです。

 

そして全世界が見守る中、
あなたがたが米国の新たな一日を開いたのです。

 

これまでなかったほど多くの人々を
この民主主義のプロセスに導いてくれた
私達の選挙活動のスタッフ、ボランティアの皆さん、
この素晴らしいチームに感謝します。

 

今までにない数の人々を
民主的過程に呼び込んでくれたことに。
この勝利を確実なものにするために、
全ての票が集計されるべく
働いてくださった選挙管理委員会と
集計にあたってくださった皆さんに感謝します。
我々国民はあなたがたに
いくら感謝しても足りません。
みなさんが我々の
民主主義の高潔さを守ってくださったのです。

 

そしてこの美しい国を形作るアメリカ人の皆様。
記録を上回る量の皆さんの声が聞こえるような
結果を出してくださったことに感謝します。
歴史的な数の人々が票を投じ
その声を聞かせてくれました

 

この数カ月間は確かに
困難と思える時が多かったと私も思います。
愛する人を失った苦しさ、
悲しみ、
そして痛み。
悩みと苦しい戦い……。

 

ですが、私達は皆さんの勇気、
レジリエンス(回復力)、
そして精神の優しさをもまた目撃したのです。

 

皆さんは公平と正義のために集会を開き、
抗議活動を行いました。

 

私達の命のために、
そしてこの惑星のために。
そして、あなたは投票した。
皆さんははっきりとした
メッセージを発したのです。

 

皆さんは希望、融和、品位、科学、
そして真実を選んだのです。

 

皆さんはジョー・バイデンを
アメリカ合衆国の次期大統領に選びました。

 

ジョーはヒーラー(癒しの人)です。
そして人々をひとつにする人。
数々の困難に立ち向かい、
しっかりとした手腕を発揮してきました。
彼は、自らの喪失の経験によって生きる目的を定め
我々が生きる目的を取り戻すことを助ける人です。
大きな心を持ち、大いに愛する人です。
そして、それを広い心と
あふれる愛を持つ人物とともに
行うことも助けてくれるでしょう。
彼の素晴らしい未来のファーストレディ、
ジルへの愛。
ハンター(息子)とアシュリー(娘)や孫たち、
家族みなを愛するように(私たちを)愛するのです。

 

私が初めてジョーを知ったのは
彼が副大統領の時ですが、
ジョーのことを本当に知ったのは
私が愛すべき友として記憶する人
ボーを愛する父としてでした。
※ボーはバイデン氏の息子で
 元デラウェア州司法長官。
 2015年に脳腫瘍のため他界。

 

私は夫のダグ、子どもたちコールとエラ、
妹のマヤと全ての家族の皆を
言い様もないほど愛しています。
ジョーとジルが
私達一家を彼らの素晴らしい旅路に
加えてくれたことに感謝します。

 

そして今ここで私が存在するのに
最も貢献してくれた母、
シャマヤ・ゴパラン・ハリス。
あなたは常に私の心の中にあります。

 

母シャマヤがインドからアメリカに来たのは
彼女がまだ19歳の時でした。
今このような瞬間が来ることを想像することは
恐らくできなかったでしょう。
ですが彼女は深く信じていました。
アメリカでは、このような瞬間が実現できるのだと。
彼女のことを考えると、
その世代の女性たちのことを考えます。
この国の歴史の道のりをならし、
今夜この瞬間を迎えさせてくれた
黒人女性、アジア系、白人、ラテン系、
ネイティブ・アメリカンの女性たちのことを。

 

女性たちは全ての人に対する
平等と自由と正義のために戦い、
犠牲を捧げてきました。

 

とりわけ黒人女性はいつも見落とされながら、
我々の民主主義の屋台骨であることを
幾度も証明し続けてきました。

 

投票する権利を守り、
確実なものとするために働きかけた全ての女性たち。
100年前の憲法修正第19条、
55年前の投票権法、
そして今年2020年には
新しい世代の女性たちが投票し、
自身の声を聞いてもらうという
基本的な権利のために投票してくれました。

 

今夜、私は何が開放されるべきで、
何がそうされるべきではないかという
皆さんのヴィジョンの強さと決意、
そしてその困難な戦いに思いを寄せています。
彼女たちの肩の上に
私は立っているのです。

 

ジョーが大胆にも、我が国に存在する
最も深刻な障壁の一つを打ち破り
女性を副大統領に選んだことは
彼の人格をはっきりと示しています。

 

私は最初の副大統領かもしれませんが
最後ではありません

 

なぜなら全ての少女たちが今夜の光景を見て、
この国は可能性の国だと知ったからです。
この国の子どもたち
あなたの性別が何であろうと
私たちの国はあなたたちにはっきりと
こう伝えたのです。
大志を持って夢を見よう
確信を持って先導しよう
他の人が考えてこともない
自分の姿を思い描こう
そして私たちはあなたの一歩一歩を
讃え続けるのだと知ってほしい。

あなたが誰に投票したとしても、
ジョーが、オバマ大統領の副大統領として
そうであったように
忠実に、正直に、常に準備を欠かさず、


あなたとあなたの家族のことを考えながら
毎日目を覚ます副大統領であろうと務めます


今こそが本当の仕事の始まりです。
きつい仕事、必要な仕事、良い仕事
欠かせない仕事が
命を救い、疫病を抑え込み
働く人々のために経済を立て直し
司法制度や社会の組織的な人種差別を根絶し
気候危機と戦い、国をまとめ
国の魂をいやすために。

これからの道のりは容易ではありません。
ですがアメリカは準備ができています。
ジョーも私も同じです。


私たちが選んだ大統領は
我々の最善を体現する代表者として選ばれました。
世界が尊敬し、
子どもたちのお手本にするような存在として。

最高司令官として、
我が軍を尊敬し国家の安全を保つ最高司令、
そして全てのアメリカ人のための大統領です。


~  ~  ~  

よりよい世界を願う
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の
瀬戸川礼子でした。

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