きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

「育ててやろう」ではなく「育つ邪魔をしない」という考え方

 

こんばんは。
今日のテーマは、
「育ててやろう」ではなく
「育つ邪魔をしない」という考え方 です。



今朝はうれしい発見をしました。
5月1日に植えたベランダのプチトマトに
2つ実がなっていたのです。

 

2020年6月12日



植えたときはまだ小さかったのに。
2020年5月1日。支柱は公園に落ちていた枝で代用。

 

大きくなって実をつけた。かわいい!

 



約ひと月半の間に、私が何をしたかというと、
① 苗をプランターに植えた。
② 南向きのベランダに置いた。
③ 水やり
④ 支柱をさして幹を支えた

 

これだけです。

 

ちょっと補足すると、
50×20cmの面積に1つだけ植えました。
(ほかの苗と栄養の奪い合いをさせない)
あらかじめ土に栄養を混ぜました。
水は毎日、規則的にあげるのではなく
土を触って乾いていたらたっぷりあげます。
実に栄養が行くよう、多少の剪定をします。

こういう基本的はことはしています。


でも、何かと触ったり、
しょっちゅう栄養をあげたり
プランターを日の向きで動かすなど、
そういう過保護なことはしません。
早く実をつけろとも思いません。


「花が終わったら実をつける」ことは
私よりトマトのほうがわかっています。


水やりなど、人間にしかできないことは
責任と愛情をもってやりますし、
できるだけ状態を観察しますが、
あとは信じて邪魔しないことが大切かなと。

~  ~  ~  

そんなことを考えていたら、
むかしエレクトーンの先生をしていた頃の
ある情景が思い出されました。

通常のエレクトーンレッスンと並行して、
「3歳児ランド」という教室を受け持った
ことが2年間あります。
2~3歳の小さな子どもたちが、
お母さんかお父さんと一緒に(ほぼお母さん)
歌を歌ったり、リズムを取ったりして
スキンシップと人間関係を育むのです。

当時は今ほど少子化じゃなかったので、
どの教室もひとクラス10組は普通にいました。
もう、全員、天使でした
可愛いいったらなかったです。


でも、思い出すと残念なのは、
私が若すぎて(22~24歳)、
当時の私より年上のお母さんたちに
ろくなアドバイスが出来なかったことです。
助言のための教育も受けていませんでした。


いちばん、覚えているのはこの場面です。
感性の高い女の子が、
何かの拍子に「うわあ~♪」と
感動の声を挙げたのです。
思わず出てしまったという感じ。

その様子が本当に可愛くて
周りのお母さんたちも、
私ともう一人の先生も(2人体制)
「うふふふ」と微笑みました。


ところが、その子のお母さんは
「大きな声を出しちゃだめでしょ」
「恥ずかしいわ」と 
その子を注意したのです。
特段、厳しいお母さんではありません。
子育てで忙しいにもかかわらず、毎週
3歳児ランドに通ってくれるのだから
愛情あるお母さんなのです。
でも、愛情の方向性が…。
注意された女の子はもじもじしました。
翌週からは、少し大人しくなりました。


私たち2人の講師は、記憶ではたしか
「いいんですよ」くらいは言ったと思いますが、
後のフォローをしませんでした。
どうすればいいか分からなかった。

心の中では「自由にさせてあげてほしい」、
「この子の個性に蓋をしないでほしい」
そう感じているのですが、
なんせ若輩者ですし、教養もさほどなく、
どういう言葉とシチュエーションで
伝えればいいのか見当もつかなかった。


感性豊かな3歳の女の子は、
あの後、どのように育ったのかな。
輝く感性が伸びるのを誰にも邪魔されずに
大人になれたかな。

 

あのとき、お母さんに声をかけて
あの子の感性がどれほど魅力的で、
どれほどいきいきしたものかを
一緒に考える時間を持てていたら…。
どんどん目立っていいから
共に見守っていきましょうと言えていたら…。
お母さんに対しても、
講師としての責任を果たせずに
申し訳なかったと思っています。



いまとなってはやり直しできませんが
タイトルのとおり、
「育ててやろう」ではなく
「育つ邪魔をしない」という考え方
あのとき持てていたなら!!!



大人になって、内面を語り合える友人もでき、
彼らと心の傷について話す機会があると
育つ力を邪魔されていることが多いんです。
〇をしたかったのに、辞めさせられたとか、
〇に行きたかったのに、止められたとか。

 

大人たちも子供を守りたいから必死だし、
悪くしてやろうとは思っていない。
でも、「(他者が)人を育てる」のではなく、
「(自ら)人は育つ」と信じていれば
邪魔もしないはずなのです。



家の中にも、ベランダにも、
植物の鉢がいくつもあるのですが
自然に育っていく植物たちを見るにつけ
「邪魔をしない」ことの大切さを思うのです。



これまでには害虫に気づかずに
弱らせて枯らしてしまった花もあり、
私がちゃんとできているわけではないんですけどね。



赤いトマトの花は黄色い。

 

トマトの花は、カッコいい!



ではでは。
セミナー講師の瀬戸川礼子でした。

 

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