きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

たばこの屋内喫煙が原則として禁止に! ~25年前の黄色い小冊子~

 

今日2020年4月1日から、
いよいよ「改正健康増進法」によって
全国、たばこの屋内喫煙が原則禁止になりました。



東京都のポスター



25年くらい前、
『週刊ホテルレストラン』の記者だった私は
たばこに関する記事を書いたり、
「分煙特集」を企画進行したりしました。



きっかけは、ある人物から編集部に電話があり、
その電話をたまたま私が取ったことです。

 

会社勤めをしながら、飲食店やホテルの
分煙推進活動をしている方でした。



声も発言も誠実さが感じられ、過激派ではなく、
真面目に取り組まれているご様子。

 

小冊子を作ったので見てほしいというので
郵送していただきました。

 

数日後に届いた、黄色い表紙の小冊子は、
しっかり情報を集めたもので、納得のいく内容でした。



これを機に、分煙についての小さな記事を書いたり、
ホテルレストランにアンケートを取り、
特集で大々的に報じたりしたのです。

 

まだまだ世の中の意識は低かったですが、
大事な情報だと思いました。

 

その黄色い小冊子には、たばこの煙が嫌いな人たちの
様々な意見も書かれていて、
「寿司店で隣にたばこを吸う人が座ったら最悪だ」と
誰もが同感と思われる意見もあれば、
「ライターのカチッという音がするだけでゾッとする」
と、心底嫌なんだなと思う意見もありました。
実は、この一文を読んで以来、私も「カチッ」の瞬間、
ゾワッとするようになりました(笑)



もともと、たばこが嫌いでしたし、
煙を吸いたくない権利よりも、
吸う権利のほうが優遇されている不公平感がありました。



吸いたくない権利はお金にならないけれど、
吸う権利はお金になったんですよね。
経済的に、嫌煙家は弱い立場でした。



あれから四半世紀が経ち、
嫌煙家と愛煙家の立場は逆転。

 

高齢化や様々な病気により医療費が増え、
国の財政を圧迫するようになり、
病気を誘発すると思われる喫煙に
目が向けられるようになった面もあるでしょう。



とうとう国の法律で
「屋内のたばこはダメよ」となりました。



国の法律では、100㎡以下のお店は対象外なので、
規制対象に該当するのは45%にとどまりますが、

 

東京都はもっと厳しい条例を出していて、
家族経営または無人店舗のみ対象外なので、
規制対象に該当するのは84%に上ります。



黄色い冊子の方は、会社勤めの方だったので、
編集部には来られず、一度もお会いしませんでした。
お名前も忘れてしまいました。



お元気かなあ。
年配の方だったけれど、25年後の今もご健在で、
ようやく実った!と喜んでくれているといいな。
「おめでとうございます」と心でお伝えしたいと思います。

 

経営ジャーナリストの瀬戸川礼子でした。

 

====