道端に咲くあじさいが素晴らしくて
足を止めました。
そして、ふと、思いました。
どうしてこんなに一斉に、綺麗に咲けるの？
と、問いかけたそばから、思い直しました。
監督やコーチに命令されなくても、
本能で知ってるんだよね。
日大アメフト部の極めて危険なタックル問題。
「顔を出さない謝罪はない」と、
顔と名前を公表して会見を開いた選手は
本当に立派だと思いました。
その反面、
監督とコーチの会見は保身に徹するものでした。
ただ楽しくてアメフトをしていた時代もあったでしょうに、
この人たちのスポーツマンシップ、そして良心は、
ずたずたに切り割かれてしまったことだろうと思い、
人間としてそういう自分を生きるのは辛いだろうと、
見るのも苦しいものでした。
選手の、試合に出たいという気持ちを逆手に取り
（相手選手を）「つぶせば出してやる」と言った監督と、
念を押したコーチ。
人はやりたいことをやりたい
人には生まれ持った良心がある
という本能を無視した、
極めて不自然かつ卑怯な方法だったと思います。
人間の持つ本能を封じ込めたような方法が
２０１８年の現代において、
少なくとも１５年続いていたことに驚愕しました。
そして、これはまだまだ氷山の一角ではないか、
とも考えます。
このような場にいた人が広い社会に出たとき、
そこには、本物のよきリーダーがいてほしいと思います。
心を無視したり、笑顔より威厳を重んじたり、
感動よりも数字という満足を重視するのは違うんだよ、
感情を無視してもパフォーマンスはよくならないよ、
プロセスと結果をよくしたいなら今までの逆が正しいよ、と
身を持って感じさせてくれる よきリーダーがいてほしい。
そして、かつての強制的な方法を踏襲せず、
自分の半径５ｍでいいから抹消してほしいです。
まだ尾を引いている事件であり
被害者の学生とご家族、関係者の方々は
どんなに辛いことだったろうと思いますが、
あえて良かったことを挙げるならば
１５年続いたあの世界が終わったことでしょう。
（本当に終わればいいのですが）
また、選手一同の声明として、
「盲目的に従ってきた」ことが一因とありましたが、
「自分の頭で考える」ことの大切さを痛感したことは
彼らの大きな財産になると思うのです。
限られた世界の中で権力を持ち
時代に取り残されていた人たちも、
見えない何かの意思なのでしょうか？
結局は、
こうして時代の真っ只中にさらされることになりました。
時代は変わっています。
心や良い本能を無視した方法はもう容認されないのです。
よきリーダーとは、
惜しみない人間愛を持って、
人の輝きを引き出す人です。
甘ったれた話をしているではなく、本当のことです。
押さえつけてやらせるのではなく、
目的を持って、やりがいを持って、
やりたいと思うことを思う存分できる環境こそが自然であり、
かつ、全力を出せるものに違いありません。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。
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