スペインで生きてきた推定樹齢500年のオリーブの木が、
都心のお洒落な施設に植えられていました。
こんなに年老いても、
次々と若い葉を生み出す老木には畏敬の念を抱きます。
けれど…、こんな神様みたいな大木を地面から引きはがして、
はるか日本まで連れて来なくてもいいじゃないか、
という気持ちが沸き起こり、
申し訳なく、悲しい気持ちになりました。
そんなことを言っていたら、動物園も水族館も楽しめないし、
これを計画した人は、よりよい場にしたいと思ったのだろうし、
そもそも命あるものを食べて生きている私に
そんなことを言う権利はないのだけれど、
物言わぬ木、されるがままの木だから、
余計に思いを想像してしまうのでした。
元気でいてください。
瀬戸川礼子でした。