ホカロンはなぜ生まれたのか?
こんにちは。ジャーナリストの瀬戸川礼子です。
寒いこの時期。
家で、街で、出張先で。手を合わせたくなる人がいます。
それは、
「ホカロンを発明してくれた人!」
ときには、
セーターにホカロンをつけているのを忘れて
堂々とジャケットを脱いでしまい、
“穴を掘ってでも”入りたくなる目に合えども、
あなたを恨むことはありません。
いまちょっと風邪をひいている私。
喉と腰に貼っているのですが、とっても快適です
感謝を込めまして、ホカロンについてちょっと調べてみました。
使い捨てカイロは現在、
ロッテの「ホカロン」
白元の「ホッカイロ」
エステーの「はるオンパックス」
フマキラーの「ミスターホット」
オカモトの「黒の快温くん」などが発売されていますが、
初の携帯使い捨てカイロはロッテの「ホカロン」。
誕生は1978年。
菓子メーカーが、なぜ「ホカロン」?と思いましたが
菓子メーカーだったからこそ、「ホカロン」は生まれたのでした。
「ホカロンは、お菓子の脱酸素剤の開発からヒントを得ました。
油を多く含むお菓子は酸化しやすいので脱酸素剤が必要。
そこである日、鉄を酸化させて酸素を消費する脱酸素剤
の効率を上げるために大型のものをつくっていると、
非常に熱くなっていることが分かったのです。
この化学反応を応用したのが、ホカロン研究開発のきっかけです」 (http://www.lottekenko.co.jp/products/hokaron/lineup_04.html ホームページより)
なるほど、そうだったんですか。
作り出そうと思っていないところで
ヒット製品が作り出されてしまう不思議。
こういう事例はほかにもありますが、
もしかするとポイントは、
「面白がる」ことなのかもしれません。
もともと、脱酸化剤の効率化を追っていたわけですから、
「熱くなってるよ」で終わらせてもおかしくはなかったですが
発明した方は恐らく、
「面白いな。何かに使えそうだな」と考えたのでは?
目の前の出来事を、素通りさせなかった。
こう考えると、
ヒット商品の芽を摘んでしまうのも、
芽に気づいて育むのも、
携わった人の感性次第、という気がします。
あと、「GO」を出すリーダーの目利きも大事!
きっと、新しいアイデアは
目の前にごろごろしているのでしょうね!
ところで、
ホカロンが発熱する秘密もHPに紹介されています。
これは鉄粉が酸化反応を起こしているからだそうです。 鉄はさびる(酸化する)ときに発熱する。 このメカニズムを利用しているのだとか。 まさか、「さび」によって温められていたとは。
自分がさびるのはごめんだけれど、 ホカロンはどんどんさびていただいて、 あと少し、春が来るまで温めてちょうだいね。