こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
７～８日と、長野県伊那市へ行ってきました。
雪を覚悟していたら、雲一つない晴天
目的は、「菓匠shimizu」と「伊奈食品工業」の取材です。
ある方の取材に同行させていただきました。
ありがたいことです。
どちらも２度目の訪問。
言わずと知れた「いい会社」で、
取材させていただいた私も心洗われる思いでした。 
菓匠shimizu http://www.kasho-shimizu.com/
「ラデュレ」や「ジャンポール・エヴァン」など
パリの有名店で 修業した３代目シェフ 清水慎一さんが
６年前に建てた新店舗。 居心地の良い空間です。 
７：４８から行なわれる朝礼は、
居酒屋「てっぺん」の朝礼を参考に、
ハイテンションの盛り上がり！
朝礼の後、われわれ取材陣をスタッフの
みなさんに紹介してくれる慎一シェフ。
菓匠shimizuの「夢ケーキ」の話は、
以前もこのブログでご紹介しました。こちら。
家族愛を願い、
子どもたちがそれぞれ夢を託したオリジナルのケーキを、
無償でプレゼントするこのイベント。
昨年はなんと８００個を作ったそうです。
遠くは北海道から、夢ケーキに応募し、
取りに来た方もいたとか。
時間的、体力的、経費的に楽ではない「夢ケーキ」ですが、
発案者の慎一さんはもちろんのこと、
どのスタッフにうかがっても
「来年ももちろんやりたい」
「なくすことは考えられない」
「お客さまの笑顔を見るだけで苦労も吹っ飛びます」
とおっしゃいます。
この「夢ケーキ」。インタビューを進めるうちに、
発想の原点は、
慎一さんの祖母・晴子さんにあるのではということになり、
ご無理を言って、晴子さんに会わせていただきました。
晴子さんは、慎一さんの母・令子さんのお母さんです。
慎一さんの父・紀光さんの母親は結婚前に亡くなられていたため、
その意味でも晴子さんの存在はとても大きかったのです。
娘である令子さんの嫁ぎ先「菓匠shimizu」に何年も通い、
心身ともに助けてくれたそうです。
晴子さんは、社員のみなさんに作る
まかない料理の材料をリュックに つめて、
小柄な体に背負います。
家を出るのは朝６時。
バス停まで３０分歩き、
そこから３０分揺られます。
これを雨の日も雪の日も、
２５年間、続けたというのです。
自分よりも娘の幸せを優先させた
晴子さんの夫・晴郎（はるお）さんも
ご立派だと思います。
さて晴子さんは、 お店に行く途中、
雪に足を取られて転んでも、
「頭を打たなくてよかった。ありがたい、ありがたい」
と手を合わせる。
慎一さんが外で膝をすりむいて帰ってきたときは、
「それくらいで済んでよかった。
ありがたい、ありがたい」と感謝する。
娘の店のお菓子を自費で買い、
同じバスに乗り合わせた高校生に
おなかすいたでしょう、
これ食べて、とあげてしまう。
どんなときも感謝。
一日何度、ありがとうと言っているかわからない。
こういう話を令子さんや慎一さんから
事前にお聞きしたので、
ご本人の晴子さんには、
「なぜそういう思いに至ったのか」を お聞きしたかったのです。
けれども、晴子さんは質問の答えを持ちませんでした。
「そういう風になっちゃってるんだねぇ」
と、ただ、ほほ笑むのです。
私、本当に感銘を受けました。
もちろんインタビュアーの立場としては、
「それはね、、」と
言葉で説明を返してもらえれば助かります。
でも、もっと大きなことに気付かせていただきました。
「なぜ、それほどまでに感謝の思いを持てるのですか」
という質問は、
晴子さんにとってはきっと、
「なぜ、呼吸ができるのですか」
と聞かれているのと同じなのだと。
物心ついたときから、
意識しなくてもできてしまっていることに対して、
人は答えを持たないのですね。
これが本物なのですね。
新年最初の出張から素晴らしい出会いをいただいて、
本当に幸せです。ありがとうございます
晴子さんと、慎一さんのご両親（紀光さん、令子さん）です
ありがとうございます。感謝.｡*☆+.*.｡☆ﾟ+..｡*ﾟ+
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。
