こんにちは、経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。
毎月恒例の女将さん取材。
今回ご紹介するのは、
埼玉県・寄居町の玉淀川沿いに建つ「あゆの宿 京亭」です。
ここには、いくつもの魅力があります。
*それはそれはチャーミングな女将さんの存在。
40年以上、この宿とともに生きていらっしゃる方で、
少女のような素敵な笑顔をことあるごとに見せてくださいます。
苦労されているのに天真爛漫という言葉がぴったりの方です。
世の中には、なんて尊敬する方が多いことでしょうか。
*あゆの宿。
あゆ大好き人間としてはたまらないものがあります。
写真は名物「あゆご飯」。
かの池波正太郎さんも気に入り、雑誌『太陽』で絶賛した逸品です。
女将さんが手際よく頭や骨を取り、刻んだ大葉と混ぜてくれます。美味!
*70年前に建てられた建物も素敵です。
ここは、「君恋し」「祇園小唄」などを作曲した
佐々紅華(さっさ・こうか)の別荘でした。
現東京工大を出ている紅華が、自ら設計した洒落た建物です。
後に宿として使うようになりますが、
子どものいなかった佐々夫妻が、
親類だった女将さんを養女に迎え、
宿を任せたそうです。
大正解ですね。
宿は古いですから今の季節は寒いですし、
近代的な建物に比べ不便さもあります。
でも、心を込めて維持されている昔の家屋に
一晩身を置くのもいいものです。
*斜めにデザインされた飾り障子。
とても高度な技術なんです。
*こちらも客室の障子。職人魂が感じられます。
よく見てみると、ちゃんと「面取り」がしてあるのです。
*宿の日本庭園や眼前にある玉淀川を
ぶらぶら歩ける立地も素敵です。
(川の様子は前日のブログをご覧ください)
*京亭は4室を有しますが、
静かに過ごしていただきたいと宿泊は2組のみ。
食事は畳の客室出しでも、
大きなテーブルが置かれた共有の洋室でも、
どちらでも出してもらえます。
本当に別荘に来たようでした(持っていませんが)。
*昼食の利用だけでも可能です。
予約の上、「あゆご飯」を食べにぜひどうぞ。
夏にまた訪れたい宿でした。
【京亭の女将・佐々靫江さんが登場している本】
『女将さんのこころ その一』(赤い表紙です)