きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

子どもがスポーツ塾に通う理由

 

このところ、週の半分くらいは行政関連の仕事をしています。

さまざまな業種の中小企業の方にお会いできます。

 

書類の作成がメインの業務をしているので、

取材のインタビューのような会話はできませんが、

 

ちょっとした合間に「へえ、そうなんですか!」

と思える話がうかがえます。

 

たとえば、

テレビ局やラジオ局のスタジオに機材・什器を納入

している方によると、

オリンピック年は商売にならないそうです。

 

新しい機材・什器を入れて何か事故があると大変なことになるので、

この年は購入の自粛傾向が強まるのだとか。

4年に一度のオリンピックはみんなが潤うイメージがありますが、

そうじゃない業種もあるんですね。

 

 

また、ある塾の経営者からはこんな話をうかがいました。

ここは勉強ではなく運動を教えるユニークな塾で、

スポーツに強い学校を受験する学生や、

リハビリ目的の高齢者をターゲットにされています。

塾業界のニッチな存在を知って面白かったのですが、

さらに興味を引いたのは、子どもも通う、その理由でした。

 

スポーツが好きな子だから伸ばしてあげたいなど、

ベーシックな理由がある一方で、、、、、

 

「子どもが運動会のリレーの選手に選ばれるように、

 その前の期間だけ個人特訓をしてやってほしい」

 

「運動会で子どものビデオを撮るので、

 カッコイイ走り方が残せるように

 フォームを教えてやってほしい」

 

このような理由で子どもを通わせる親が少なくないのだそうです。

選手に選ばれたり、かっこよく走れたらいいですよね。

 

でも…、何かひっかかる…。

 

別に問題はないはずなのに、

どうしてなんでしょう。。。

 

思うに、子ども本人の意思が

置き去りにされているような気が

するから、なのです。

 

自分の子が選手に選ばれないと、

親である自分が否定されているようでイヤ。

 

自分の子がカッコイイ走り方をしてくれないと、

親である自分がカッコ悪い気がしてイヤ。

 

そんな感情がそこに流れているようで、

「いいことですね!」 と素直に思えないのでした。

塾の経営者の方も、

「いまの子どもは本当に大変」と語っていました。

 

 

とまあ、こういう話が聞ける仕事をさせていただいております。

 

でも、この親の話。

いまどきの親は、、、、と言うつもりはないんです。

 

あの、ホントは一瞬そう思ったんですけれど(笑)、

思い直しました。

こういう感情、

人って少なからず持っているんじゃないかなと。

 

 

たとえば、上司が部下に注意する場面があったとします。

このとき、一見、部下のためを思って注意しているようだけれど、

実は、上司は自分の保身のために注意しているようなケースです。

 

根本的には子どもをスポーツ塾に通わせる親と同じ心理ですよね。

いろいろな場面でこのような心理が働いているように思います。

 

きっと私も、知らず知らずにやってしまっている。。。

人のことは笑えません。

 

それは本当に相手のためになっているのか、

もしかすると自分かわいさのためだけじゃないのか、

気をつけて見極めなくちゃいけないなと思いました。

 

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。