きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

中小企業の定性・定量評価テキスト


『知りたい業種がよくわかる 定性・定量評価で中小企業開拓コース』 という 通信教育のテキストを執筆しました(開講中です)。 http://www.khk.co.jp/b/result.php?num=126
発刊は㈱経済法令研究会。金融関連のテキストや書籍に強い企業です。 FP技能士や証券アナリストなどの参考書も豊富です。 http://www.khk.co.jp/

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通信教育の受講生は、主に金融業界で働く方々。 融資をする際には、融資先企業の業界知識が必要になるので、 さまざまな業界を知っておこう、という主旨です。
そこで4冊にわたり、食品製造業、印刷業、靴下製造業、宝飾品卸、 スポーツ用品卸など計40業種を紹介するテキストが作成されました。 19人の中小企業診断士が手分けして執筆を担当しています。
内容はまず、 「業界全体の動向」を紹介し、 次いて、「定性評価」(仕事の流れや特徴など)、 そして、「定量評価」(財務の分析)をして、 その業界のポイントをつかんでいただくというものです。
私は2つ、化粧品卸売業と衣服製造卸売業について書きました。 書き手も、資料や本をたくさん読んで勉強するわけですが、 「価格競争」がいかに激しいか、改めて思い知らされました。
たとえば衣服。日本製品はご存じのとおり品質がよく、お家芸的な性格を 持ってはいるのですが、主に中国産の低価格商品に押されています。
一つ例を挙げますね。 日本国内で買われている「成人女子・少女用スカート・スラックス」は、 全体の量を100%とした場合、うち93%が輸入品なんです。 日本産はたった7%しか国内で着られていない。びっくりしますよね。 メイド・イン・ジャパンのこれからが心配です。
また、化粧品も低価格商品が伸びています。 少し前の数字ですが、2000年の国内総出荷額は1兆4230億円で、 「額」は前年よりも3.6%減少しています。 ところが国内総出荷の「量」は2.8%増えた結果になりました。
量は増えているのに、額が減ったということは値段を下げたわけで、 やはりここも価格競争が厳しいんだなということが分かります。
こうした価格競争におぼれないためにも、価格の安さによる満足 だけではない顧客満足の波を広げたいと願います。 ====