きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

心のゴムひも

 

コスモ石油ガスが主催する、LPガス事業者のための

勉強会 「タスク21」 に参加させていただきました。

 

2年ほど前に、同会に講師として呼んでいただいて以来、

お付き合いがあり、とてもうれしくありがたいことです。

 

( ちなみに、コスモ石油ガスのHPで、CS/ESの連載中です。

瀬戸川塾 「なぜ、顧客満足向上の取り組みはうまくいかないのか?」 )

http://www.cosmogas.co.jp/member/study/detail.aspx?cid=8

 

タスク21は、毎回、異業種の経営者や専門家の講演を聞くことができて、

一人の参加者としてとても勉強になる楽しみな場なのです。

 

本日の講師は、通販会社「ドゥ・クラッセ」の林恵子社長でした。

http://www.doclasse.com/shop/frontpage.php

 (ニットを主体に素敵な服が豊富です)

 

林さんは外資系企業でキャリアを積まれ、

99年に米国の通販「Lands' End」日本の社長に就任。

著しい業績向上を成し遂げた後、昨年、ドゥ・クラッセを創業されました。

 

~トリビア情報~

通販はカタログが大事。店舗の役割を果たすことになるわけですが、

同じ商品でも写真の取り方・カッコよさ・美しさによって売上高が4倍(!)

も変わるそうです。写真ってとても大事ですよね。

いわばお見合い写真ですから。

 

林さんは、とびきり明るく、

友達に語りかけるようなフレンドリーな語り口の方でした。

辛酸を舐める経験もされていて、

その元気っぷりに深みを感じた私です。

 

数々のお話の中から

「2つ、ご紹介したいと思います」

「なぜならば」 この2つは特に、いつになっても色あせない意思疎通や

生き方のベーシックだと感じたからです。

 

① あぼひなま

「Lands' End」時代、林さんは“意志の伝達方法”を社員に身につけて

もらうために、「あぼひなま」の定着を進められたそうです。

「ん?」、聞いたことのない言葉ですよね。

 

あ アイコンタクト

ぼ ボディランゲージ

ひ 「ひとつ、あります」 と会議などで宣言して話を明確にする。

な 「なぜならば」 と続けることで説得性を持たせる。

ま 「まとめますと」 と最後に付け加えると、話が相手の腑に落ちる。

 

林さんがおっしゃるには順番にも意味があるそうです。

「ひなま」はもちろん大事ですが、人が人に印象を残すのは、

実は「あぼ」のほう。だから、最初に持ってきているのだと。

考えの整理にも役立つ「あぼひなま」。覚えておこうと思いました。

 

 

② 心のゴムひも

これは、林さんの座右の銘としてうかがいました。

立花大敬さんという方が本に書かれた言葉だそうです。

原文がないので、細かな部分はあいまいに理解していると思いますが、

要点を記しますね。

 

心にはゴムひもがついていて、未来の自分とつなげられる。

そのためにすることはー、

「こうなりたい」という自分を未来の一点に定め、

そこに杭を打ち付けます。

ぐらぐらしないように、しっかりと深く、打ち付けます。

このときビジュアルをはっきりさせればさせるほど○です。

 

何年後か、どんな仕事をしていて、周りにはどんな人がいて、

どんな生活をしていて、

どんな気持ちでいて、

どんな服を着て…、

写真や映画を見ているかのように、

はっきりとなりたい自分を描きます。

 

心のゴムひもをぐーっと引き伸ばし、

その杭にしっかりと括りつけます。

ほどけないようにしっかりと。

 

やがて、ゴムひもの力で自身が

少しずつ杭へと導かれていきます。

もちろんその間には努力もするし、

周りに感謝を忘れないことも大切です。

到着したとき、

自分はかつての理想像そのものになっています。

 

 

「夢に番地と日付を打て」

という言葉もいいですが、

「心のゴムひも」 というイメージも、

引っ張られる感じがいいですよね。

 

 

最後に「まとめますと」、

「あぼひなま」も「心のゴムひも」も素敵なヒントです。

でも聞いただけではスタート地点へと向かうバスの中にいるだけ。

実際にやってこそ、自分の足でスタート地点に立ったことになるのですね。

 

 

今回は、気持ちでは「あぼ」をしつつ、

文章では「ひなま」を実践してお届けいたしました。

 

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。