きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

下呂温泉「しょうげつ」にて ~木に学ぶ生き方~

 

先週、下呂温泉へ取材に行ってきました。数年ぶり、2回目。
「日本三名湯」の一つとして有名です(あとは草津と有馬)

 

旅の目的は、「しょうげつ」と「ホテルくさかべアルメリア」の
女将さんインタビューです。最も大切な仕事の一つです。

 

 

しょげつでは、こんな素敵なラウンジでお話を伺いました。
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前回は、名古屋駅からレンタカーで向かったのですが、
今回は 「特急ワイドビューひだ」 に乗り継ぐ電車の旅。
これがよかった。

 

名古屋から1時間半の道程ですが、電車が緑の中を走るんです。
途中、絶景ポイントが3カ所あって、
行きのみ、景観の説明が日本語と英語で車内にアナウンスされます。
「いいところに来たな感」がする、気の利いたサービスです。

 

 

車窓に流れる木々を眺めながら、
一つのことを考えていました。
前回、1~2週間で息絶える蝉のことを書きましたが、
木もすごいなと。
 
自分で生きる場所も選べないまま、
たまたま生まれた場所が終の棲家。
しかも100年以上、
生き続けることも珍しくない…。

 

そのまま、ぼんやりしながら下呂駅に到着するとー、
なんと!取材先の宿「しょうげつ」の女将さんが改札口で待っていてくれて
いるではありませんか。約束していたわけではなかったのに、感激。
 
お昼どきだったので、食事も一緒にいただきました。
私が一人ということでお忙しい中、夜の食事も付き合ってくださいました。
 
 
優しい方というのは、とことん優しいのですね。
この優しさを私も誰かに分けてあげないと、
絶対にばちが当たります。

 

しょうげつの女将さんとは、
毎年、旅行新聞主宰の女将サミットの会場でお会いしていました。
しょうげつは1泊3万円超~の高級旅館ですが、
女将さんは屈託のないフレンドリーな人柄で、
会うたび何だか嬉しいのです。

 

~  ~  ~

 

取材で女将さんは、
さっき私が車内で思っていたことと同じことを、
しかも、もっと心に響く言葉で語ってくれたのでした。

 

すなわち、生き方を木に教わっていると。
木は、風が吹こうと雨が吹こうと、
決して文句を言わず、あるべき所に立ち続けている。
見た目には枯れているようなときも、
見えない土の下ではしっかりと根を張り、
再起に備えている。
 
山火事がある年は、
本能でそれを察知するようで、
普通では考えられない時期に胞子を目いっぱい飛ばし、
次の世代へ繋ごうと最大限のことをする。
そんな話をお聞きしました。

 

実際、女将さんはいろいろ苦労もあったはずですが、
一つも文句は聞かれませんでした。
 
それよりも楽しいこと、
うれしいことを大切に心にしまっている。
 
毎日4時間くらいしか寝ない生活が
20年以上続いているのに、
いつもはつらつとした笑顔で、
しかも無理のない自然体。尊敬です。

 

しょうげつは、
そんな女将さんが設計からアメニティの一つに至るまで
思いを込めてプロデュースした宿。
この夏、15周年を迎えました。
明日は客室やパブリックスペースなど、
宿の魅力を紹介しますね。

 

しょうげつHP:http://www.shougetsu.jp/

 

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。