外に出ると、
アスファルトの上でひっくり返っている蝉と
遭遇する ことが多くなりました。
じりじり焼けるような灼熱のアスファルト。
本当は、緑の森で果てたいだろうな。
いつもはそのまま通り過ぎてしまうのですが、
今日は通り過ぎた後で なぜか引き返し、
蝉氏のもとへ。
ひっくり返った蝉氏が暴れると怖いので、
親指と人差し指でがしっと掴み、
近くにあった植木鉢の土の上に運びました。
蝉氏は掴んだ途端、強く鳴きました。
「まだ終わっちゃいないぞ」とでも言うように。
蝉の一生の儚さはよく知られるところですよね。
7年も土の中で過ごし、
やっと地上に出られたと思ったら、
1~2週間で死んでしまう。
でも、人間が見たときはそうかもしれないけれど、
蝉の世界では普通の一生なんですよね。
「あいつは16日も元気で長生きした」
なんて会話をしているのかも。
「マンションの壁で鳴くと、声が響いていい感じ」とか?
「朝5時に鳴くと目立つぜ」とか?(これはやめてほしいけど)
悲観せず絶望せず、現実を受け入れる。
そして、いま出来ることを一生懸命にやる。
人間目線で、ふと思います。
こうして見ると意外と羽根がきれいです。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。