きれいごとでいこう!

経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。いい会社のいい話から私的なつぶやきまで、公私をつづります。

お坊さんからお巡りさんまで来るセミナー

 

こんにちは。
経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子です。


ビジネスマンに混じって、
お坊さん、弁護士さん、お巡りさんなどなど、
いろいろな職種の方が来られるセミナーがあると聞きました。


米国NLP協会という組織があり
ここが提唱するコミュニケーションスキルを得た人には
「NLP」(Neurom Language Plogram)という
トレーナー認定を行なってるそうですが
このセミナーに多様な方々が集まるということです。


先日、『月刊人材ビジネス』の発刊などを行なっている
㈱オピニオンで講演した折、
副社長の浦登記さんからうかがったお話です。


お坊さんが来られた理由は、切実でした。
なんでも、檀家が離れてしまって、お布施が減り、
寺の経営難が現実味を帯びているケースが少なくないとのこと。
これを食い止めるためにも、
人とのコミュニケーションが大事だと考えたそうです。
菩提寺というだけではいまの時代は足りないのですね。


弁護士さんが来られた理由は、何だと思いますか。
それはもう弁護のためだろうと想像しましたが、弁護士さんも商売。
弁護以前に、初回面談の段階から、
クライアントとの信頼関係をつくり、
クライアントを逃がさず、
よりよい弁護に役立てるため、なのだそうです。


お巡りさんが来られた理由は、どうでしょう。
事情徴収をうまく進めるため、と考えるのが普通ですよね。
ところがところが、警察も企業と同じ組織体ということで、
出世するためには
上司をはじめ周りの人とのコミュニケーション能力が必要だ
との考えで来られた方がいたそうです。


実はオピニオンさんでの講演で私は、
「企業は、コミュニケーションを自然に任せてはいけない。
意思疎通の仕組みづくりが大切であり、
それはCS・ESに貢献する」
と、お話しさせてもらったところでした。
どのような業界もそれは同じだなと再認識しました。



以前、コーチングのセミナーに出た知人から
歯医者さんの参加率が高いと、聞いたこともあります。


歯医者さんが来られる理由
言うまでもなく患者さんへの応対向上ですが
市場背景を考えると、より納得がいきます。


日本全国で、
コンビニ店の数は約4万1000店であるのに対し、
歯科医院はなんと6万7000店(07年度)。
競争は激しく、
患者さんとのコミュニケーションは現実的な課題なのです。
患者さんとの会話が苦手だと、
医師もきっと楽しくないでしょう。


コミュニケーションがすべてを解決するわけではないし、
講座を受けるよりも日常生活の中で
人との意思疎通を覚えていくほうが自然だし、
理想的だとする考えもあるでしょう。


しかし、
普段から円滑なコミュニケーションができている人でさえ、
さらに勉強をするくらい奥が深いのもまたコミュニケーション。
勉強として学ぶことは
きっと新しい気付きを与えてくれるのではないかと思います。


世の中に起こる問題の多くは、
コミュニケーション不足が発端
という気さえします。


自然に任せず、
意識してコミュニケーション(意思疎通)を図ろうとする人が、
やがて無意識にもできるようになり、
「この人は信頼できる」
と周りに思ってもらえる人になるのだろうな。
そんなことを思いました。

講師で経営ジャーナリスト・中小企業診断士の瀬戸川礼子でした。